【 明主様 】だいたいこの会は質問応答の会ですから、今日は最初から質問をしてください。
〔 質問者 〕二三年に入信の信者でございますが、二年ほどして神霊科学(亀井三郎の弟子)に迷い、それがために夫婦離別をし、御奉斎いたしておりました光明如来様は、御無礼があっては申し訳ないから引き取ってもらいたいということで支部で引き取り、献金も返してくれというので返しました。
【 明主様 】献金を返せというのはないです。貸した金を返せということはありますが。
〔 質問者 〕そうして最近支部長より中教会のほうに光明如来様をお返ししてまいりましたが、この御処置はいかがいたしましたらよろしいでしょうか。
【 明主様 】そのまま大事にしまっておいたらよいです。
〔 質問者 〕中教会のほうにでございましょうか。
【 明主様 】支部のほうで預かればよいです。いずれ目が覚めてくることがあるだろうから、そのときまで預かっておけばよいです。
亀井三郎は前に私のほうで使ってくれと言ってきたことがあります。しかしあれは酒飲みで、なにも働きがないし、ただ霊憑りだけのものです。それで霊憑りをしたところでしようがないです。宗教的にはなにも役をしないのです。それに手当でもやっていばられたらたまらないから、体良く断ったのです。
神懸りというのは、いろんな霊が憑っていろんなことを言いますから、ちょっと迷います。ああいう霊も、最初のうちは珍しくて興味を持ちますが、いい加減やっていると分かります。狐、狸、龍神、天狗が憑くぐらいなものです。そうしてまた霊界のことを聞いたところで、だいたいそう変わった点はないので、決まっているものです。私も前に神懸りをずいぶんやったことがありますが、しまいには飽きてしまって面倒臭くなって止しました。五、六年前かに横須賀でHという写真屋かなにかが神懸りになって、一宗をこしらえようとしたのです。ところが霊憑りになっていろんなご託宣はあるが、病気が治らないのです。そこで病気だけを私のほうで治してくれ、そうしてご託宣は自分のほうでやる、そうしてもらえまいかと言ってきたのですが、私はぜんぜん相手にしなかったのです。それでも横須賀の信者を一〇〇人ぐらい引っ張ったでしょう。だからこっちを止めてそっちに行ったので割合に熱心な人がありました。そのうちにだんだん駄目になって、近ごろ聞いてみると、ひっそりしてしまったそうです。そういうのはよくあります。前に静岡にもありましたが、若い娘で、私の所に来ましたが、「いまに明主様がこうだ」とか「神様は非常にお急ぎになるから」と言って人を驚かして、こっちの仕事を自分のほうに頼ませるようなことをしました。そういう霊憑りというのはチョイチョイあります。