京都劇場での御講話(5)

(前節から続く)
 この間文部省の宗務課長補佐と朝日、毎日とその他の新聞記者が六、七人来ていろんな質問がありました。そのときに、私のほうは宗教ではないのだ、宗教では世の中は救えないのだ、宗教以上のものだ、それで名称がないから、やむを得ず宗教としているのだ。なぜ宗教以上のものかというと、いままでの宗教は何百何千年とかかっている。ところがつまり病貧争絶無の地上天国は、私が生きているうちに少なくとも基礎だけは造るつもりだ。だからいままでの宗教とはぜんぜん違うと言ったところが、目をキョロキョロしてました。これはなかなか分かりにくいのは無理はないです。その点が非常に難しいのです。しかしこうやって病気が治るというのは、こっちで言えば武器です。そういった非常に簡明な分からせ方です。非常に難しいことが、またいっぽう非常に簡単に分からせやすいということもあるわけですからして、神様はなかなかうまくこしらえられたわけです。
▽次節に続く▽

「『御教え集』二十八号,岡田茂吉全集講話篇第十一巻p226」 昭和28年11月10日