九月十五日
この間、薬がだんだん効かなくなるという話をしましたが、いまし方の学校放送の時間で、今年の赤痢の多いのは、サルファ剤というのが、前には服ませると割合に良く治ったが、そのサルファ剤がこのごろ効かなくなった。どういうわけで効かないかというと、医者が言うには、素人がやたらに使うから効かないのだと言う。すると、素人の手に入ると薬の効き目が薄くなる、というのはどういうわけかちょっと分からない。かえって医者のほうが薬をよけい使うのだから、あべこべではないかと思いますが……。それから、素人が使うから効かなくなったためと、その他もう一つの原因は、効くとすぐ薬を止めてしまう。そのために治り損なって増えるというのですが、これもその言うところは分からない。むしろ薬が効いているから、すぐ止めるのではないですか……。ちょっと下痢が止まるので、もう治ったと思って止める……それがいけないのだと言うのです。ですから要するに医者の言うことは、でたらめなのです。理屈が一貫してないのです。なにがなんだか、さっぱり分からない。そんなことで、もう頭が変なのです。なんと言って良いか分からない。それだからして、いつも医者が言うのは、手を洗うこと、それから食物とか食器に蠅<はえ>がたからないように……それより他にしようがない、ということを言っているのです。実に情けないような話です。
それからこの間アメリカから帰ってきた立松文二という人で、あっちの大学に日本から選ばれて入っていたのです。カトリックの大学です。ところがメシヤ教のことをだいぶ宣伝するので具合が悪くなり、一年くらいで帰ってきましたが、そのときにあっちの病気の統計を良く調べて帰ってきたのです。それについて非常に米国は病人が多いのです。その病気の原因や治し方をいろいろ書いて、向こうの大統領とか主な大病院とか、そういう方面に小冊子にしてやろうと思ってます。それについて論文を書いたのです。いま論文と統計を読ませます。
(御論文「米国に於ける驚くべき病者の氾濫」朗読)〔「著述篇」補巻二、五一三―五一四頁〕
これはまだ統計だけですから、解決法は次あたりのときに読ませます。いまの、いかに酷いかという状態が良く分かります。
(寄書「米国に於ける病気状況」朗読)〔「著述篇」補巻二、五一五―五一九頁〕
いま読んだのについて二つの問題を認めるのです。それは死亡率が減って病人が増える……これです。これはいつもわれわれが言う、固め療法です。それが良く分かります。死亡率が減って……これは特に結核に多いですが、日本でも二、三年前から結核が非常に減ったということも、それです。いろんな薬……新薬ができたり、いろんな療法ができましたが、これは残らず固め療法……固め方法です。固め方法は進歩したのです。そこで溶けるのが激しいと死んでしまう。そこで固めれば死ぬのを延ばせる。これは借金に譬えれば一番良く分かる。一遍に返そうとするから破産もするし、結局破滅するのですが、これを月賦ですれば、そういった危機は一時逃れられるのです。浄化の借金を月賦にするのです。なしくずしにするのです。もしか商人なら商人の借金を一遍に返せと言えば、つぶれるよりない。店をしまうよりない。それを、なしくずしにして月賦にしてすればできる。そこで死ぬ人が減ったというのは一時的なものです。なぜなら、延ばした人もいずれは一遍に返さなければならないからです。そこで数年以内に死亡率が馬鹿に増える時期が来なければならない。そうすると目が醒めるのです。それから今後、霊界の浄化がだんだん強くなるに従って、いままで固め方法が進歩してきたが、今度はその進歩もできなくなる。それと、いま言った借金を一遍に返す時期が来ますから、それで恐ろしいほど馬鹿に人が死ぬのです。そういう時期が来ます。ですからそれをあらかじめ警告しておこうと思う。そうしてこれをアメリカに配るつもりです。これを知っておくと、そのときになって、これだということも分かりますし、それから中には、たしかにそうだというので、目が醒める人も出てきます。
それからもう一つは家畜に変な病気が起って、このまま進んだら非常な肉不足になるだろうということが、いまのに書いてありましたが、これはおもしろいです。アメリカ人の病気が多いのは、無論薬毒が一番ですが、その次は肉を食べ過ぎるためです。これはアメリカに限らずヨーロッパでもそうです。一番肉を食べるイギリス、フランスなんかは非常に弱ってしまってます。特にアメリカで一番恐ろしがっている癌は、この間も言った通り肉の毒です。肉食のためです。その肉の毒を野菜で消せば良いのですが、野菜の食べ方が足りないから、そこで癌が増えるのです。そこで肉の不足というのは、もう肉を食べてはいけないという神様の調節作用です。そこで、そういう調節されるということは、一つの摂理です。
それから「神を見せる宗教」という論文を書いたのです。これは未信者向きの論文なのです。信者には分かりきった話なのです。
(御論文「神を見せる宗教」朗読)〔「著述篇」第一〇巻六三九―六四一頁〕
それから、これはまた話は違うが、今朝の強羅の温度は二三度なのです。東京は二一度なのです。東京より暑いのです。この間も一日ありましたが……で、今年の温度はよほどおもしろいので、ここはたいてい東京と同じです。東京より低いことは今月に入ってからないです。同じか、いま言うように高いくらいです。それはどういうわけだというと、それだけ強羅は火素が多いのです。それについていま論文を書いてますが、この間も話したかしれませんが、スウェーデンのハルマンという学者で、世界の温度は五〇年間に一〇度増したということを言われてますが、これほど考えなくてはならないことはない。五〇年間に一〇度の割合でいくと、五〇〇年で一〇〇度です。ところが近年そうなったので、昔にそうなっていたら人類は暑さのためにまいってしまいます。一〇〇度増えるといっても、一〇〇度になるわけではない。いままでの温度より一〇〇度増えるのですから、いままでの夏は華氏で八〇度ですが、すると一八〇度で、これでは生きていかれない。いままでにそんなに増えたのでなくて、五〇年そこそこから、五〇年以後増えたことになるのです。それが日本が先なのです。やっぱり日本は火の国です。日の出る国ですから先に火素が増えるわけです。だいたい日本に火素が増えるということは、要するに昼間の世界になることです。それは明治から、もうそういう具合に始まっているのです。しかしこれはもっと前からなのです。霊界というものは三段になってますが、天国でも、第一天国、第二天国、第三天国となっている。それで第一天国が黎明になって、それから第二天国、それから第三天国、それから八衢になるのです。最高……最奥の第一天国が黎明になったのが六百数十年前です。日蓮上人のときです。日蓮上人が現われたときが黎明の最初なのです。それまでの仏教はみんな月の教えだった。南無阿弥陀仏というのは六字の称名と言いますが、それは南無阿弥陀仏は月の教えだからです。これはよほどおもしろいのです。六字の称名といって、月は「六」で日は「五」ですから、南無阿弥陀仏が六字の称名、それから妙法蓮華経は五字ですから、五字の称名ということが言われている。月の世界に日が出たというのが五ですから、日蓮上人は妙法蓮華経を唱え始めた。そうして日蓮とは、日の蓮です。それで最初安房の清澄山で妙法蓮華経を唱えた。それから日蓮宗を弘通した。それですからして、あのときに最奥天国の中心が黎明だったのです。それからいよいよ第二天国がすんで第三天国から、今度は八衢になるときが明治なのです。明治という文字が、「明」は日月<じつげつ>で、日月で治める。いままでは月で治めたが、今度は日が入って日月で治めるということも非常に神秘なのです。それから大正になった。大正ということが、「大」が正しくなるというのです。あれは大本教のお筆先に「今迄は大の字逆さになりたるぞ、今度は大の字本様<ほんさま>にするぞよ」ということがあるが、これが非常におもしろいのです。神秘なのです。で、「大」というのは一人<ひとり>と書くのです。一人が逆さになっていたという、それをまっすぐに直す。それから昭和というのが、また非常におもしろいのです。昭和という意味について、いまに書きますが、まだちょっと時期が早いようですから……。神様はやっぱりそういうふうにいろんなことで知らされているのです。とにかく昼間になるということは着々と進んでいるのです。それで、私の『自観叢書』にある通り、昭和六年六月一五日に安房の日本寺に行ったということを書いてありますが、あのときにははっきり分かったのです。このときは実にいろんなことがあっておもしろかったのです。日本寺というのは乾坤山日本寺というのですが、乾坤山という名前がおもしろいのです。これは安房の鋸山ですが、鋸山というのがまたおもしろい意味があるのですが、いずれはこういうことも精しく話します。東京湾から富士山にかけての、こういうことも先に話したことがあるが、いろいろな神秘な意味があるのです。乾坤というのは天地ということです。天地乾坤といって非常に大きな意味になる。それからお寺の名前で「日本」というのはありません。非常に大きな名前です。あそこから黎明になった。日本の夜明けが始まった。それが昭和六年六月一五日です。それから九カ月……三月三日<みつきみつか>経ってから満州事変が起ったのです。満州事変がだんだん拡がってきたのが大東亜戦争になって、そうして日本が革命になった。日本の大革命です。引っ繰り返ってしまった。これはその時分から、ちゃんと順序正しく神様が経綸されていた。こういうことを説明すると、実にピッタリしているのです。正しく来ているのです。日本が一番変わったということは、天皇陛下の地位が変わったというこれが一番変わっている。他のことは講和になって、だんだん復古調で以前と同じなのですが、ただ一つ以前と同じにならないのは、天皇陛下です。これもいまの話のことを考えてみると、ちゃんと分かるのです。これは私は前から調べあげていて、昭和七、八年ごろに天皇陛下の地位に変化があるということを知らされていたが、話すことができないから困りました。これについてもいずれ話しますが、実に神秘なのです。つまりこれから火素が増え、霊界の浄化が強くなるに従って、いろんなことが起るのです。それについて 「第三次戦争はある」ということは今度の『地上天国』に出しますが、あれらも、浄化が強くなると当然そういうふうになるということです。