教集25 昭和二十八年八月十五日(1)

 つい最近発行した『シカゴ・トリビューン』という新聞があります。その日木版という『東京イヴニング・ニューズ』というなかなか有名な新聞ですが、その記者がここの美術館を見ての感想が出てます。なかなかよく書いてあって、ちょっと見たところでも、鋭い批判がよく合っているので、むしろ驚いたくらいです。それを読ませます。無論全部英文で、それを翻訳したものです。

 (『東京イブニング・ニューズ』八月七日付掲載の記事朗読)

 外人は外人なりの見方をしている点がおもしろいと思います。この感じたままを率直に表現する点が、日本人とはまた違った味があります。これは切り抜いた写真ですが、柿右衛門<かきえもん>の壷と阿弥陀さんの像が出てます。これはすばらしい広告文になります。これが出てから外国人の見物人が増えてきました。

 いま『医学革命の書』を書いてますが、できるだけ分かりやすく、つまり第三者が見て分かりやすく念を入れて書いたのですから、私としては一大論文と思って書いてます。その「序文」の次のもの、論文としてはトップになる論文ですが、これを読んだら、だいたいは分かると思います。

 (御論文『医学革命の書』「現代医学論」朗読)〔「著述篇」第一一巻一八三ー一八八頁〕

 この次にはもういっそう細かく部分部分にわたって説くつもりです。これは医学界に対する水素爆弾です。

 話は違うがハワイの方面も相変わらずますます発展しつつあって、今度お蔭話をいろいろ送ってきましたが、むしろ内地以上にすばらしい状態です。それで今度なかなか立派な家が手にはいったのですが、これはハワイの本部になるつもりです。手紙の様子ではそうとう立派なものらしいです。無論神様が準備をされたものです。また各所に支部ができてきましたが、なにしろこっちから行ったのは樋口さんと安食さんとで、あっちで入信した人たちがみんなで支部を作ったり支部長になったりして自然になったので、別にこっちで頼んだわけでなく、みんなでだんだん盛りあげていったものです。だからまことに手数がかからないで、ほうっておけばドンドン発展してゆく状態になってます。もっとも遠く離れた所とすれば、そうでもなければ大いに拡がるというわけにはゆきません。そしてずいぶんすばらしいお蔭もあります。お蔭というものの元は光で、光の活動なのです。ところが日本ならともかく、ハワイとなるとずいぶん離れてますが、そこまで光が漲<みなぎ>っているわけです。これは時節の関係もありますが、それからいかに霊界は違っているかということが分かります。ロサンゼルスのほうも、この間も話をしましたが、ロサンゼルスのある婦人で、去年の一〇月に病気で私のほうのことを聞いて、ぜひ入信したいのだが日本まで行くわけにはゆかない、どうしたらよいか、ということだったのです。それで御守りと御神書を送ってやったのです。それで御神書を読み、御守りをかけると、自分の病気は治ってしまったのです。それから人の病気を頼まれてやるとよく治るのです。それでその人が信者のようなものを作ってしまったのです。そうして樋口さんが行くのを待っていて、第一回の教修をするつもりで、その教惨の希望者が十数人できているそうです。だから実に便利で簡単です。ただ郵便だけでそれだけ開くことができるのですから。いままでの昔からのどんな宗教でも、こんなに手っ取り早く簡単に救うということはありません。ないばかりでなく、想像もつかないくらいです。そういうわけですから、今度樋口さんが行ったら、定<さだ>めしすばらしい発展をするだろうと思います。それで樋口さんは六日にロサンゼルスに行きましたが、一、二カ月くらいで、またいったん帰るという話です。それからまだ他にも許可がありしだい日本よりハワイに行くことになってますから、だんだんとあっちの方面も開けてくるに違いありません。『アメリカを救う』 の本も読ませたいのですが、規則とかいろいろなことがありますから、よほど用意してからでないと、なにかあると困りますから、あっちの医学博士のなんとかいう人に読ませて、すっかりと見極めがついてから、あっちに売り出すことになってます。そういうようなわけで、あっちの方面も着々と軌道に乗りつつあるわけです。とにかくハワイの方面などは実にお蔭があります。ですから熱心な人がずいぶんできつつあります。それでいまあっちで、いわゆるこっちで言えば宗教法人というような許可を、大手を振ってやれるような許可が今月の末にとれることになってますから、そうすればいっそう活動がしよくなると思ってます。あっちに発展するということは、それが日本人に分かるとしたら、またすばらしいものです。とにかく薬の広告を見ても分かるとおり、アメリカの医者が大賛成をしたとか、アメリカでははやるとか、新聞の広告にはきっとはいってますが、それを見ても、日本人はアメリカの息がかかったものはなんでも飛びつく、というくらいにアメリカ崇拝になってますから、あっちで大いに有名になるとしたら一番大きな効き目があると思います。ですから始末が悪いようでいて考えようによっては始末がよいです。つまり逆影響です。いずれはアメリカ人の信者などもたくさんできるようになりますが、そうしたらしめたものです。日本も、なにしろいままで邪神のほうでいろんな活動をしていましたから、それで押さえ押さえされてきたのです。しかしやっぱり光が、霊界のほうで強くなると、邪神の活動も萎縮してきますから、やりよくなるし、それが結果に現われてきますから、もう一息だと思ってます。だんだん浄化が強くなり、今年あたりは台風などが非常に多くなりました。いま言っている七号は恐ろしいらしいですが、これは外れるらしいです。まだ八号もできつつあるということは、それだけ浄化が強くなったのです。浄化が強くなったためにいろんな伝染病なども増えます。日本脳炎などもいままでで去年の一〇倍だというのですから、いろんな方面に、稲作なども今年はばかに減収らしいですし、そういういろんなことも浄化が強くなったためなのですが、これはまだまだこんなどころでなく、結局は二進<にっち>も三進<さっち>もゆかないところまで行くのです。それと正比例してこっちもだんだん発展して行くという見方で見るとよく分かります。

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十五号、岡田茂吉全集講話篇第十一巻」 昭和28年08月07日