教集25 昭和二十八年八月五日(2)健康自由主義と「医学革命の書」

(次節から続く)
 それから先に話をしようと思っていたことですが、昭和二二年八月に私のやる仕事が宗教法人になったのですから、この八月でちょうど満六年目になるわけです。六年間でこれだけの仕事ができた、というよりか、これだけの規模になったことですが、私が自分でやっていながら、振りかえってみると驚きます。というのは、六年間としても、無事で来たわけではないので、いろんなことがあったのです。これはみんな知っているとおり、ヤレ脱税問題とか、三年前の静岡の事件では私なども二二日間暗い所に入れられて、さんざん苦しみましたが、そのための世間から迫害せられて警戒せられたその打撃というものは、非常に大きなものです。この打撃は少なくとも半年や一年では、拭ききれないくらいなものです。そういうことや、またその間にいろいろと新聞などでいろんなデマを書かれました。それからもう一つ大きなことは、私が疥癬になったことです。二二年から約一年くらいの間というものは、寝たり起きたりでした。まったく半年くらいは寝たきりだったのですから、なにもできなかったのです。勿論信者の面会などもできませんでした。とにかく正味一年くらいは、なにも活動はできなかったわけです。だから六年としても、一年は駄目として正味は五年くらい働いたわけです。それでこのくらい発展したのです。無論私がやっているのではないので、神様がやっているのですが、この神様の力たるや実に驚くべきものだと思ってます。ですからこれから先五年も過ぎたらどんなになるか、見当もつかないと思います。おまけに今度は日本ばかりでなくハワイやアメリカと行きます。樋口さんは今月アメリカに行くことになってますが、ハワイのことは、この次の『栄光』に出ますが、すばらしい発展です。とにかくそうとう広い所の支部もできました。向こうで宗教法人というような許可も、もうじき下りるらしいのです。そういうようで、とにかくハワイの発展ぶりというのは、たいへんなものです。だからアメリカのほうの発展は、国が大きいだけにいっそうすばらしいと思います。日本は無論のことですが、これからはつまり鼠算的にゆきます。たとえば一〇のものが倍になれば二〇で、一〇増えただけですが、一〇〇のものが倍になれば一〇〇増えたことになるわけですから、大きくなり出す勢いというものは、たいへんなものです。またそうならなければならないし、神様はそういう予定ですから別に不思議はありませんが、よほど腹を大きくしてないと面くらうようになると思います。だからいつも言うとおり、小乗ではいけない大乗でなければいけないというのは、腹を大きくするということです。ですからすべて、物事の解釈にも、全体的に、一番大きな見地から判断してゆくということが間違いないです。まあ一種の全体主義です。全体的というと、世界的という意味です。そういうようで、規模はだんだん大いに大きくなるのです。それには一番の武器は浄霊ですから、そこで病気を治すということが根本ですから、そのつもりで、だんだん病気についての知識……といっても、これは医学的でなく、神様のほうの病気に対する知識というものを豊富にしなければいけません。いつも言うとおり、急所を見つけるということは、やはり知識が豊富でないと見当がつかないわけです。ですから病気に対する研究会<ヽヽヽヽヽヽヽヽヽ>とか座談会というものもやると結構だと思います。それからまた病気に関しての分からないことは、書面でもよいですから聞くように<ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ>することです。というのは、つまり本当の医学、霊的医学、新しい医学をつくるようにしなければいけないと思います。それは医学と違って、そう解剖学的に知らなくてもよいのです。勿論、ただ霊的ばかりでも、治るには治るが暇がかかるわけです。同じ浄霊するにもピタッと急所に見当がつけばずっと早く治ります。それを、見当はずれなどをやっていると非常に暇がかかるわけです。だから霊的と体的の両方のことをよく知ったほうがよいです。ときどき質問などで、分かりきったようなことを質問する人があります。この間の質問事項などは、どこの支部長でも分かるようなことを質問したりしてました。そういうのは「支部長に聞け」という返事をしました。それからまた御神書にいくつも書いてあることなどを質問するのがあります。それからまたあんまり分かりきったこと、つまり一年生の生徒が質問するようなことを質問するのですから、いかに病気に対する頭が貧困かということが分かります。ですから教師などは病気に対する知識をできるだけ磨くよう<ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ>にしなければいけないと思います。それでいま書いている『医学革命の書』は心血をそそいで書いているので暇がかかりますが、これは将来世界的の『聖書』みたいにするつもりです。つまり医学の革命ということを、現代のどんな人が見ても「なるほど」と思わざるを得ないように徹底的に書こうと思ってます。いろいろな角度から見た批判をしてます。その「序文」と「現代医学論」という題のがだいたいこれでできたので読ませます。

(御論文『医学革命の書』「序文」「現代医学論」朗読)〔「著述篇」第一一巻一七八―一八一頁、一八三―一八八頁〕

△御講話おわり△