『御垂示録』二十三号 昭和二十八年八月一日(6)

〔 質問者 〕強羅の御面会になりましてから御神体が変わっておりますが、なにか意味がございましょうか。

【 明主様 】別にありません。これは前からあったのです。それで大いに部下に働かせるためにしたのです。意味は言えばありますが、たいして言う必要もありません。これは五秘仏<ごひぶつ>といって昔からあります。いわゆる御脇下の四柱は、観音様の四天王とか観音様の四魂<しこん>とも言います。

 

〔 質問者 〕真言密教は五秘仏で。

【 明主様 】そうです。それで真ん中は私だから白髪です。あとのは頭が黒いでしょう。

 

〔 質問者 〕まわりが淡墨色で、お名前が暉月<きげつ>ということになにか意味がございましょうか。

【 明主様 】あの時分にはこういうようにやっていたのです。これは大本教のときに出口王仁三郎先生からこのお名前をもらったのです。

 

〔 質問者 〕真言密教では四人は女になっており、原子科学の発見による、陽核のまわりを陰電子がグルグルまわっているのと共通するところがあります。

【 明主様 】金剛仏というのは主神<すしん>になってますから、それは本当で、合ってます。やはりその時分からチャンと決まっていたのです。
 今度の山崩れですが、これもなかなか神秘があります。これはだいたい上のほうから崩れてきたのです。

 

〔 質問者 〕明主様より上にいるということは不自然ですから。

【 明主様 】それもありますが、六月一五日に神山を中心にして左進右退の渦巻きが始まるというので、ここは神山になりますが、その第一歩の型です。崩れて、道了<どうりよう>さんが飛ばされたが、これは宗教の型です。そうして水がなくなって、私の所で前に水源地を買ってありましたが、その水を供給して、いま強羅一円の人はその水で助かっているのです。ですからこれは救世教が世を助けるという小さな型です。

 

〔 質問者 〕崩れました所を見てまいりましたが、道了権現を崩すために崩れたもののように思えました。

【 明主様 】そうです。ですからあとは別に心配いりません。

 

〔 質問者 〕救世教は後から来たのであって、その上にいるのはけしからんと言うのは無理のようですが、先にいたと申しましても、いままでは夜だったからお許しになったので、昼になればもう邪魔だから。

【 明主様 】いや邪魔ということはありません。全部が神様のものだから邪魔ということはありません。しかしあそこにいると道了さんが苦しくてしようがないので、道了さん自身が崩してしまったのです。それで天狗の眷属がみんなで石をゆさぶったのです。ちょうど神様が、邪魔だから取り除くと結果からいえばそうみえますが、そうではないので、自分が苦しいのです。時期がだんだん迫ってきたから、早くしないと苦しいから、道了さんが自身で壊したのです。だから祖霊もそうです。祖霊をあんまり奉ってよくすると、祖霊が苦しいのです。だから仏様に御屏風観音様をお祀りしても、祖霊のほうとあんまり段が違わないと祖霊が苦しいのです。だから自分でなんとか末席に行こうとしていろいろなことを知らせるのです。

「『御垂示録』二十三号、岡田茂吉全集講話篇第九巻p184~p186」 昭和28年08月01日