教集24 昭和二十八年七月七日(5)

 それからこの前も「結核は肩を主にして浄霊する」ということを言いましたが、これは結核ばかりでなく、心臓病でも胃病でもこれがもっとも効果があります。心臓病の人は必ず左の肩が凝ってます。これが溶けたものが心臓のまわりに固まって圧迫するのです。それが心臓病です。喘息も無論それです。喘息のほうは横隔膜のほうに固まるのです。ですからよく医者のほうでは心臓性喘息と言います。それで心臓の活動が悪くなるから肺の活動が悪くなるのです。これはみんな知っているでしょうが、肺は水で心臓は火ですから、火が多くなれば水がよく活動しますから肺にもよい影響がゆくわけです。そういうようで肩を柔らかくすると肺が良くなるということは、心臓が良くなるからです。それから肩が柔らかくなると非常に腹が減るのです。私はいろいろと昔の薬毒がウンとあります。順繰りにとれてますが、去年の秋あたりから肩を柔らかくするために肩を浄霊しました。それでごく固い所は指から霊を入れるのです。そうするとだんだん柔らかくなるのですが、いまは去年からみると食欲は倍くらいになりました。そうして非常においしいのです。そういうようで食欲が増えるということは胃の活動がよくなるわけです。ですから肩を柔らかくするということは、肺と心臓と胃が良くなります。ですからこの三つが良くなるということは、他は問題ではありません。他のことは付録みたいなものです。肝臓が悪いと言ったところで、やはり肩から下がって行って溜まるのです。それから腎臓が悪いと、こういう所(腰)に溜まりますが、それも肩から下がってくるのです。それから糖尿病は膵臓ですが、左のほうです。ここも肝臓と同じようなもので、肝臓が悪くなるから圧迫されて、胆嚢も起り黄疸も起るというわけですから、だいたい肺、心臓、胃とこの三位一体が良くなれば問題はありません。あとは頭ですが、いまは頭を非常に使わなくては生活できません。昔のように暢気<のんき>な時代ではないから、どうしても頭を使います。それで頭を使うと、これに固まりが来ます。これはだいたいは肩に溜まったものが、頭を使うのでここに来るのです。ですから肩を柔らかくすると、これも柔らかくなります。それで後頭部に溜まったものが溶けると赤痢ですが、いまは赤痢がはやると言って大騒ぎをやってますが、当局が一番注意していることは、手をよく洗えということで、実に滑稽です。手が赤痢の原因と言うのですから、私は現代医学というのは子供瞞しだと昔から言ってますがまったくそうです。そうすると手に黴菌がついて、それがロからはいるというようなわけでしょうが、これがおかしいので、そうすると人間がすべて手づかみで食べ物を食べると思っているのです。もっとも南洋のタイだとかマレーのほうでは、私はいつか映画で見ましたが、みんな指で食べてます。その理屈で行くと、向こうは赤痢がウンとあるわけです。しかし日本人は、箸かフォークかサジで食べます。手づかみでは食べないから、手だけ洗えということは変です。これは分からないからで、一つの気休めです。たぶん手だろうというわけです。実にかわいそうな、一つのナンセンス的なものです。しかし赤痢は頭が良くなりますから、赤痢くらい結構なものはありません。これは最初は肩からだんだん行くのです。そこで肩を柔らかくするということが根本です。それでただ肩に関係のないのは中風です。中風の人はかえって肩が柔らかいのです。その代わり中風の人は頸に固まりができます。中風の人は健康な人に限ってます。弱い人は決してなりません。健康でいばっている人が必ずなります。脂ぎった赤ら顔の頑健な人に起ります。簡単に言うと、健康な人は中風になり、弱そうな人は結核になるというわけです。中風と結核は極端に反対な病気と言ってもよいのです。そういうようで中風だけはかえって肩の柔らかい人が多いのです。あとはみんな肩の固い人です。前に三菱重工業の課長で立派な人でしたが、非常に剣道が好きな人で毎日やってました。その人は肩が非常に固くて、イカっているのです。この人もよく浄霊してやりました。ちょうど私が昭和一五年の暮れに治療を止めてから、その人は私の治療を受けなくなりました。それからたしか半年くらいたってから急に変な病気が起って非常に血が出るのです。それで私は弟子を治療にやらせましたが、とうとう死んでしまいました。そんな死ぬような人ではなく、非常に健康そうな人でした。しかし肩が非常に固かったのです。だからスポーツマンが割に早死にというのは肩が固いからです。砲丸投げとか棒高跳びとか水泳とか、みんな肩に力を入れるから肩が固いのです。またスポーツマンに限って結核になります。これは肩に固まったものが、浄化熱が起って溶けて咳と痰が出ますから、それは医者に行けば結核にされます。そういうようで肩が柔らかいということが一番です。子供でも学校の成績の悪いのは必ず肩が固いです。腺病質という、青い顔してヒョロヒョロしたのはみんな肩の病気です。子供などは簡単に肩をやってやるのです。それで浄霊の場合に、前から肩を狙ってやり後ろからやり、酷い人は上からやれば、だんだん柔らかくなってきます。たいてい本人が肩が凝るということを言いますから、それで分かりますが、子供は触ってみればすぐ分かります。それから赤ん坊にたくさんあります。カン持ちや、ジレたり、非常によく泣くのはみんな肩が固いのです。それからよく熱を出すのがそうです。それから扁桃腺は子供に多いですが、やはり肩の毒が行くのです。結局上は肩を主にして、それから頸のまわりです。それから頭は脳天の奥に毒がある人が多いです。これは始終心配するとここに行くのです。それから頭を使うとここに寄ります。本に書いてあるとおり、記憶とか、本を読むとか、学問をするとか、そういう考えるのは前頭部です。後頭部は感情です。ところが心配するのは感情と智性と両方使うから脳天に来るのです。そこでここの中心が重い人や苦しい人はたくさんありますが、それはここです。それから後頭部、延髄という順序でやって行けば、なんの病気でも良くなります。いまのは上半身ですが、下半身は、腰の悪い人は足が悪いのです。よく、くたびれやすいとか足がだるいとかです。それから腰が悪いと息が切れます。じつとしていると切れないが、歩いたり坂などを上ると息が切れますが、それは腰です。すなわち腰が悪いと心臓の毒血がここに固まるのです。それで足の悪い人は、尾てい骨をやれば必ずよくなります。尾てい骨を中心にやって、それから腎臓ですが、そういう人は腎臓の下部のほうが多いです。それからお腹のはる人は、無論腎臓です。それからもう一つはお腹のはる人は小便の出が悪いのですから、臍の下から下腹の中心をやればよいです。みんなここに両方から尿毒が寄ってきますから、そこの中心をやればお腹はずっと軽くなります。むしろ下のほうがよいです。恥骨といって毛の生えている所の辺がよいです。そうすると膀胱の毒がとれてゆきます。それから足のあがきの悪い人は腿の外側を押せば固いですからそこをやるのです。それから膝から下の悪いのは膝の裏をやるのです。