昭和二十八年 七月一日 垂録22 (1)

〔 質問者 〕このたびの九州における惨状というものは、来るべき大浄化の前提と関連があるものでございましょうか。

【 明主様 】少しくらいはあるでしょう。

 

〔 質問者 〕少しくらいで、あれだけになりますのでございますから。

【 明主様 】エーエー。

 

〔 質問者 〕堤防をもっと高く築くとかなんとか言っても、こうなりますとどうにもならないことで、結局きれいになるより他ございません。

【 明主様 】そうです。一般の者は霊的のことが分からないのです。それだけの汚いものが溜まっているから流されたわけです。

 

〔 質問者 〕今度のイギリス女王の戴冠式の天然色写真を見ましたが、現実にあるものかと思うほどのすばらしさで、またエリザベス女王は式中俳優のような役割をしておりました。それについて思いましたことは、明主様の偉大なるお仕事に携わらしていただいているわれわれは、将来の希望を持ちゆとりを持つように日々努力するのが本当か、また将来への大きな希望が欠けている点が仕事の上に現われるものかということを思いましたが、いかがでございましょうか。

【 明主様 】私が始終書いてますが、将来はすばらしくなります。そうかといって想像はつきません。英国の盛儀<せいぎ>というものは立派ではあるが、一面悲哀を感じます。英国はそういう古いものを立派に見せて、それによって英国の権威を見せようというのですが、その気持ちたるや実に悲哀を感じます。そうでもしなければ英国の存在は世界から重きをおかれないのかと思います。ちょうど日本で神社のお祭りをするとか、いろんな儀式を盛大に行なうというようなものでしょう。しかし英国も今度の女王あたりで最後ではないでしょうか。しかしあれも、キリスト教とかの宗教のためです。王冠を被<かぶ>せるのはウェストミンスター寺院の大僧正がやってます。そしてなにか一言いってます。

 

〔 質問者 〕人類のために奉仕することを誓うというようなことを言っております。

【 明主様 】それで、もっと古いのはイタリアです。

 

〔 質問者 〕ああいうのを見ましても、大病院の非常に完備した設備を見るのと同じような感じでございます。

【 明主様 】そうです。それを私が新しい構想で本物をこしらえているのです。

 

〔 質問者 〕軍隊なども非常にたくさん、派手に使っておりました。

【 明主様 】そういうことも、英国は世界に対する権威が非常に失墜してますから、英国の偉いというものを見せているのです。ああいう古くさいものを飾って、それを一生懸命にやってますが、そういうことにも悲哀が感じられます。そうしてあんなことをして英国の偉さを見せようというわけです。しかしそういう偉さを見せているうちに自分の植民地やなにかがドンドン離れつつあるのです。

 またソ連が力を貸して各地にいろんな問題を起している。そういうのを包含して新しいものが生まれる段階にはなる。しかし一歩前進して考えてみると、それは九州の水害よりずっと大きいです。

 

〔 質問者 〕中共も飢饉かなにかあっているようでございますが、いよいよとなりまして神様がちょっとおひねりになられましたら、なにが起るか想像もつきません。

【 明主様 】そうです。一番大きなことはスターリン歿後の変わり方です。ばかにおとなしくなってしまいました。だから共産主義はスターリン一代限りだということをいつか言ったことがありますが、さっきのラジオを聞くとポーランドで共産主義反対の運動が起りました。この間の東ベルリンのような形です。衛星国が共産主義打倒の猛運動を起したのです。これから鉄のカーテンの中がドンドン崩壊して行きます。共産主義は非常な勢いで没落になるだろうと思います。一月の新年号の「世界夢物語」に書きましたが、スターリンのほうもアイゼンハゥアーのほうもああいうことになってゆくのです。あれはスターリン一代のものです。つまり暴力で世界を制覇しようとしたのです。それでうまくゆくわけがないのです。いまにぜんぜん別のことのすばらしいことがあります。それは大浄化作用です。

「『御垂示録』二十二号、岡田茂吉全集講話篇第九巻p146~p149」 昭和28年07月01日