教集23 昭和二十八年六月二十六日(1)

 それからこの前のときに「結核は浄霊するだけは毒が減ってゆくから、病気が治りつつあるのに悪化する」ということについて話しましたが、それは衰弱のためです。ということは食欲が減るためです。再浄化のときにはよくあります。再浄化のときには、長くのんだ薬毒が咳になり痰になり、また熱が出る。そうすると咳で夜も眠られないとか、非常にセキ込んで体力を非常に消耗します。それから熱というものが、やはり体力をもっとも消耗するものです。そのために薬毒はだんだん取れつつあるにかかわらず、衰弱を増してくるのです。それを補うには食事より他にありません。その食欲を出すには、一番に肩を柔らかくするのです。これは結核ばかりでなく、なんの病気でもそうです。胃が悪い人でもそうです。肩を柔らかくすると非常に食欲が増します。ですから胃病の人は胃をやるより肩をやるほうが効果があります。前に言ったことがありますが、健康診断は肩で分かります。肩が柔らかい人は健康です。病人で助かる病人と助からない病人は、肩が柔らかい人はずいぶん悪くても助ります。それから肩の固い人はそれほどでなくても駄目になってしまいます。健康上一番重要なのは肩の固い柔らかいということです。

 それからもう一つおもしろいことは、成功者の人の肩は必ず柔らかいのです。私は以前そうとう偉い人をときどき治療しましたが、成功した人は肩が柔らかいです。いまでも覚えているのは、近ごろの特需で軍器製造をやっている、前の三菱重工業の社長で、いまふたたびそういう地位になっている郷古潔という人の肩は非常に柔らかくて、固い所は少しもありません。それからこの間大臣になった田子一民という人の肩も柔らかいです。それから大分県の人で前の内務大臣の後藤文夫という人も扇が柔らかいです。その他にもまだいますが、最近社会に出た人だけを例にあげたのです。そういうようで、成功する人は肩が柔らかいのです。なぜかというと、肩が柔らかい人は非常に精力が続くのです。だからどこまでも突進して行くから成功するのです。それでたいていな人は、そうとうにやっても途中で挫けるのです。いい加減な所で妥協してしまうのです。欲が制限されるのです。それだから中途半端になってしまうのです。それは肩の原因が大いにあるのです。だから子供などの肩を柔らかくしてやるということが、子供が社会に出て出世するとか、あるいは学校の成績がよいということになります。

 これからは病気についても、いっさいは肩を柔らかくするという主義でやらなければいけません。これは私は前から知っていますが、どうもいままではいい加減にしていたのです。それで最近、私は薬毒がたくさんあるのでほうぼうを浄霊しているうちに、肩が非常に固くて骨みたいな物があります。それを去年あたりから肩を中心にして浄霊していたら、近ごろは柔らかくなって、食欲が倍くらいになって、体の具合が非常によいのです。それで前から知りながら、いまさらのように気づいたので話をするのです。人の肩もそうですが、自分の肩も固い人は自分でやればよいです。それから私はいつかここにいる三尋木さんをやったことがあるが、柔らかいよい肩です。ですから事実において健康です。それから肩の柔らかい人はみんな太ってます。それは食欲が増えるからして太るわけです。そういうようで、まず肩を柔らかくすると、すべてにおいてよいです。

「『御教え集』二十三号、岡田茂吉全集講話篇第十巻」 昭和28年06月25日