教集23 昭和二十八年六月十六日(2)

▽前節から続く▽

 そこで箱根はいまも読んだとおり東西の中心です。東が経で西が緯ですから、ここがつまり十の字の真ん中になるわけです。それで十の字の真ん中になっている所に初めて地上天国の模型ができたのですから、いよいよ世界に地上天国ができるというわけです。ですからこれが大きくなれば世界的になるわけです。そこで開闢<かいびゃく>以来ない結構なものができたわけです。非常にめでたいわけで、昨日という日はちょうど、建国祭といえば日本ですが、世界の建国祭、世界の紀元節みたいなものです。ですから本当言うと、一九五三年はもう終わりになって、今年は新紀元の元年になるわけです。この間の歌に、新しい紀元ができるということを書きましたが、それが分かるとなかなかおもしろいというよりか、はっきりするわけです。そういうことも神様は前から決めてあるのです。ですからここに天国を造るために、石でもこんなにたくさんある所は箱根中にありません。それでここだけはそういうようにしてあるのです。また石の種類も多いのです。下の強羅<ごうら>公園も石は多いですが、種類は一色で同じような石です。しかしここにある石はずいぶん種類がいろいろあります。そのためにずいぶんおもしろくできました。それから渓流でもなんでも、ちょうどうまくはまるように準備されているのです。そして強羅は下からだんだん上ってきて、ここに来て初めて広い大きな平面の地所があるのです。これは何十万年、何百万年前に神様はこういう形を用意されたわけです。だからそういうことをよく考えると、実に深遠微妙なものです。

 それで箱根は「火」で「五」ですが、熱海は「体」で「六」になるので海があるわけです。それで京都が「七」になり、これでミロクになりますが、順序はここが完成すると今度は熱海はどんどん進んでゆくわけです。熱海の地形にしても、みんな知っているでしょうが、ただおもしろいと思うのは、箱根は夏涼しくて、熱海は冬暖かいのです。それで里数から言うとわずかで、隣り合っているのです。数里離れて気侯がこれだけ違ってしまうのですが、こんなに隣り合っていて、夏と冬と別々になる気候というのは、外国は知らないが日本ではないと思います。しかもどちらも温泉があるし、風景が絶佳だということなども、神様がよく準備されたことには実に驚きます。また箱根、熱海という所は日本の京浜京阪です。関東関西のごく繁華な中心地のちょうど間にあるのです。つまりどっちからでも天国に遊びに行けるという交通の便利なども、よほどうまく作られてます。そこに救世教が地上天国を造るということも、実に神様の用意周到な業を、実際的に造ったわけです。その始まりが強羅で、それから熱海、それから京都、それから世界という順序でできるわけです。それで世界的ですから、今度は大きくなるわけです。この神仙郷を世界的にもっと大きくしたものもできるわけです。それはおおよそは分かってます。あとは時が来ればチャンとそういうような準備がつくわけです。それは大いに楽しみであり、興味のあることです。

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十三号、岡田茂吉全集講話篇第十巻p296~297」 昭和28年06月16日