教集23 昭和二十八年六月十五日箱根地上天国完成記念祭御教え(3)

▽前節から続く▽

 それから一昨々年の静岡の裁判で、警察に留置されている間にすばらしい神秘なことがありました、そのことを簡単にお話しますと、連れて行かれたのが五月二九日かで、そのとき神様に、ここにいるのはいつまでだと訊<き>いたところが、一八日間だというので数えてみれば六月一五日になります。その日は非常な神秘なことがあったのです。それは天照大御神様が生まれるというわけです。これは一言だけ言いますが、そのときおもしろいのは、差し入れする弁当屋の内儀<かみ>さんが非常に太った人で、たいへん世話を焼いてくれたのですが、この人は踊りを習っていて、前の晩大いに踊ったのです。明くる日に自慢そうに話をしましたが、それはなにかというと、岩戸開きのときの天宇豆売命<あめのうずめのみこと>が舞い踊り、足をあまり高く上げたため陰戸が見えたので大勢の神々が大いに笑った声を聞かれ、天照大御神様は岩の戸を細目にお開けになったのを逸早<いちはや>く手力男命<たぢからをのみこと>が御手を取られ外にお現われになったことが『古事記』に出ていますが、この型であります。

 それで六月一五日の朝方に夢を見ましたが、前にも話した通り富士山に登ったことでそれが関連してます。それから、ここに渋井さんもいますが、あのとき引っ張られた連中は五人なのです。それで岩戸開きのときには五伴男<いつとものを>といって、五人の男の神がお供になるのです。まだいろいろありますが、そういう岩戸開きの型があったのです。それで今日は、ちょうど三年目になるわけです。やはり神様のことは、非常な神秘なことが関連しているのでおもしろいです。ですからこれからだんだんリズムが拡がって行くにつれて、それが具体的に現われます。それでリズムというのは最初小さく、だんだん大きくなって世界的になって行くのですが、とにかくすばらしいわけです。またおもしろいわけです。信者の人などもそのつもりで、世の中を見ていると分かります。

 今日はこれだけにしておきます。

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十三号、岡田茂吉全集講話篇第十巻p290~291」 昭和28年06月15日