教集22 昭和二十八年六月五日(2)

 出版の話になりますが、今度発行するのは『世界救世数奇蹟集』ですが、これはまたすばらしい本です。これはこれから新しく入信する人などにも、全部に読ませるつもりです。その次に出す本は、いま書いてますが『医学の革命書』という本です。その「序文」だけを読ませます。

(御論文『医学の革命書』「序文」朗読)〔「著述篇」第一一巻一七八-一八一頁〕

 これはできるだけ簡単に分かりやすく、「現代医学論」という論文を書いて、あとはお蔭話の顕著なものを一つ一つ批判して、解剖的に書いて、それを一〇〇例つけて、医学、病気というものがだいたい分かるように、そういう本を作りますが、この秋あたりになると思います。そうして、どうしても医学のほうとの戦いになるようになりますが、けれどもそれもたいして長いこともありません。なぜなれば医学のほうはだんだん浄化が強くなるに従ってへコタレてきますから、医学の固め療法が固まらなくなるから、どうしても先方が頭を下げざるを得なくなります。それまでの間、一時は昨夜の放送のような問題も、なんだかんだと起るとみなければなりません。しかしだんだん先方が弱ってきたから、それもたいしたことはありません。日本はそういうような具合で、だんだんこっちが勝って行きますが、いま始めたハワイのほう、その次は米国のほうですが、ハワイはすばらしい成績です。これは『栄光』にときどき出しているから分かっているでしょうが、しかしまた邪神のほうでもたいへんですから、妨害しようとして、なにかやっているのです、ですから無論スラスラとは行きません。いろんな困難な問題が起ります。けれども神様のほうの力もだんだん増してきますから、やはり私が救世教をこれまでにするのに、最初はいろんな苦労をしましたが、そういうような形が、その国、その時期相応に出るとみなければなりません。これもだんだん時節が近づいてきますから、たいしたことはありません。なにしろ非常なお蔭をいただくので、その点は日本より都合がよいのは、民衆の叫びを非常に重く用いるから、そこで官憲のほうやなんかで圧迫しようとしても、民衆が承知しません。だから治って熱心になった人が増えればしようがありません。それは民衆の声が高まってくれば、キリスト教でもなんでもだんだんおとろえて行きます。それでハワイならハワイだけが大いに救世教信者が増えて、動きが大きくなってくると、今度はアメリカのほうで問題になってきます。しかしアメリカにはいろんな制限があって、ある点は日本よりか、やかましいくらいです。それは日本はやたらに新宗教というのが出ても許可しますが、アメリカはなかなかたやすくそうしません。どこまでもキリスト教一本で通そうとしますが、またいっぽう民主主義ですから、民衆の声というのに重きをおきます。日本のようにそういうことに頓着なく、気に入らなければやっつけてやれ、ということはないから、その点はよいです。しかしアメリカの布教も容易ならんものがあります。とにかく、ハワイならハワイに燃え上がるようになると、それだけでアメリカのほうでもそうとう重視するわけです。ですからこれは日本を開拓したいままでのそういう経路のようなものより、ずっと楽に違いありません。

「『御教え集』二十三号、岡田茂吉全集講話篇第十巻」 昭和28年06月05日