教集21 昭和二十八年五月十五日(2)

▽前節から続く▽

 それからハワイのほうがばかに成績がよいのです。ものすごいほど発展しているのです。最近来た安食さんの通信がありましたから、それを読ませます。

  
(「ハワイ通信」その(四)朗読)

 樋口さんの通信もありますが、それはもっとずっと長いから、それは今度の『栄光』に出しますから、それを読んでもらえば分かります。こういうような状態ですから、今年一年もたったらたいへんなことになるだろうと思います。アメリカでも、絵をやっているAさんがだいぶ成績をあげてますが、この記事は今度の『栄光』に出ました。ところがアメリカはなかなかいろいろな、やかましい規則があり、おまけにカトリックが勢力を張ってますし、医学のほうはガッチリと堅固な垣根を作ってますから、なかなか厄介なのです。ですから『アメリカを救う』の本などもできてますが、うっかり出して面倒なことになるといけませんから、まだ出さないのです。つまり医学のほうは医学のほうで、科学以外のそういうことはあまり信じていないのか認めていないのか、しかも他国からそういうようなものがはいるということは非常に警戒するのです。それからまたカトリックのほうでは、キリスト教以外のものは全部邪教となってますから、そこでこのほうもなかなか警戒おさおさ怠りないので、よほど考えてやらないと、ピタッとやられたらしようがないから、そこのところはゆっくりやろうと思ってます。ちょうど日本で私が最初やったのとやや似てますが、本当のことが分かるまではできるだけ慎重にやろうと思ってます。ところで神様がうまくやりますから心配するほどのことはないが、やっぱりあせってはいけないです。神様がやっているのだからして、神様にお任せするのだから、あせらないでだんだんに順を追ってやって行くということが一番よいことなのです。ですからハワイ全土に非常な評判になってセンセーションを起すとすると、それが自然にアメリカに知れますから、そうなると、それはどんなものだということになって、むしろ向こうで来てもらいたいということになるかもしれません。いまのところハワイの信者はアメリカ人にはほとんどないのです。支那人、朝鮮人、黒人系の信者が多いのですが、そのうちにアメリカ人のほうにも信者がボツボツできてくると思います。そうなるとそれが評判になって、アメリカのほうに反響して行きますから、そこで来てもらいたいという人民の希望が出れば、これはまたアメリカは都合のよいことには民主的ですから、それを規則で縛<しぼ>るということはありません。そういう形になって行くと思います。それでまた白人のほうに分かり始めたら、これは凄いことになります。それも時期の問題と思います。非常におもしろくはなってきたようです。これも大本教のお筆先に「灯台下<もと>は真暗がり、遠国<おんごく>から解りて来るぞよ」というのがありますが、うまいことを言ってます。日本は灯台下で、遠国から解ってくるというのです。それから「何事も遅れただけは一度になるから、そのつもりで居て下されよ」というのがあります。ハワイは遅れていたのです。だから一度になったのです。これは日本などはもっとずっと発展しなければならないのです。ところが邪神のほうではいままで官憲を使ったり、新聞社の言論機関を使ったりして、極力発展しないように押さえつけていたのですが、しかしもう押さえの力も薄れてきたということは、近ごろ非常にやりよくなりました。言論機関のほうでも好意を持って見るようになってきましたから、それだけこっちの力のほうが勝ってきたのです。そういうようなわけで、いままでとは違って、守勢から攻勢になったわけです。そうなってアメリカあたりに大いに評判になると、日本もまたたいへん発展します。アメリカで良いとなれば日本人は無条件でありがたがります。ですからいずれはそういうようなことになるだろうと思いますが、日本は開闢<かいびやく>以来外国崇拝だから致し方ありません。それについてちょっと書いたので読ませます。

  (御論文「病人氾濫の布畦」朗読)〔「著述篇」第一一巻五一一-五一三頁〕

 この健康状態は樋口さんの通信によくありますが、盲腸をとり扁桃腺をとってしまうので、極端に手術をやってます。それでそれだけ強く固めてあるから、本当の健康体というのはないのです。

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十二号、岡田茂吉全集講話篇第十巻p221~224」 昭和28年05月15日