昭和二十八年 五月一日 垂録20 (8)

〔 質問者 〕御屏風観音様につきましてお伺いいたします。以前日蓮宗の行者でありまして、お曼陀羅<まんだら>を祀っておりますが、御屏風観音様の御奉斎を希望しております。しかし行者であったために霊的のことが強いようで、お取り替えするのが怖いそうです。すぐにお取り替えしてかまわないものでございましょうか。

【 明主様 】かまいませんが、そういうのは霊が邪魔するから、取り替えなくても曼陀羅の地位を下にすればよいのです。御屏風観音様より下にならよいです。

 それから仏教で、よく阿弥陀さんの絵とか像がありますが、お像のほうは木でも金でも同じですが、それは御屏風観音様の前に安置すればよいです。御掛軸のほうは阿弥陀さんを後ろにして御屏風様を前でよいです。

 

〔 質問者 〕それはそのまま続けてよろしいのでございますか。

【 明主様 】何年でもよいです。阿弥陀さんと観音様との関係というものを知ればよいです。阿弥陀さんと観音様は夫婦関係にもなってます。観音様が夫で阿弥陀さんは妻になるわけです。それから親子関係もあります。観音様は子になって阿弥陀さんは親になるのです。ですからどっちを上にしても差し支えないし、並べても差し支えありません。それで阿弥陀さんは月で観音様は日ですから、日月<じつげつ>になるので、一緒でかまわないのです。しかし位は観音様のほうが上なのです。位が上だから、本当は観音様のほうを上にしなければならないが、ちょうど天皇と同じようなもので、天皇陛下となると親よりも上になりますが、しかし親子だから血筋のほうからゆくと親のほうが上になります。そういう解釈によればどっちでもよいです。しかし厳密に言えば観音様のほうが上になります。

 

〔 質問者 〕一度お下げした阿弥陀さんのお姿をふたたびお掛けしてもよろしいでしょうか。

【 明主様 】よいです。

 

〔 質問者 〕その場合に、阿弥陀さんの像が非常に大きく、前からお姿を拝せないような場合にはいかがいたしましたらよろしいでしょうか。

【 明主様 】そういうのは観音様のお顔が見えるだけの台をして上にすればよいです。

 

〔 質問者 〕仏壇が狭いために阿弥陀さんを観音様の右にお祀りしておりましたが、これはそのままでよろしいものでしょうか。

【 明主様 】向かって右に阿弥陀さん、真ん中に観音様でしょう。それでよいです。

 

〔 質問者 〕お掛軸は後ろということでございますが、ぜんぜん見えないことになりますが。

【 明主様 】それはかまいません。

 

〔 質問者 〕御屏風観音様が動くのは祖霊の戒告でしょうか。

【 明主様 】動くとはどういうのですか。

 

〔 質問者 〕台からはみ出します。

【 明主様 】はみ出てはいけません。

 

〔 質問者 〕一度直しましたが、三時間ほどしますと、またなります。

【 明主様 】自動的に動くのですか。それはなにか間違っているのです。今度仏壇を前から見た図を書いてきなさい、見てあげます。話でも分かればよいですが……。仏壇は何段になってますか。

 

〔 質問者 〕三段で、その上に台をおいて御屏風観音様を御奉斎しております。

【 明主様 】台は必要ないでしょう。三段の一番上に戒名があるのでしょう。

 

〔 質問者 〕横に戒名があります。

【 明主様 】上の段には戒名を祀ってはいけません。戒名は下の二段にお祀りするのです。それが間違っているのです。そうすると御先祖様が苦しいのです。つまり同列になるから苦しいのです。それは台くらいの違いではいけません。だから御先祖様が知らせるのです。やっぱり霊界ですから上中下となっているのですから、観音様は上段で、御先祖以下は中段以下にならなければなりません。観音様と同じ段では苦しいのです。

 

〔 質問者 〕十光中教会のSでございます。ただいまのことにつきまして、人が立ちますと仏壇より高くなりますので、その関係ではないかと思いましたが。

【 明主様 】それもおもしろくないです。しかしその関係ばかりではないので、いまの三段のほうです。立っているときは高くても、お参りするときには人間のほうが低くなりますから、そう大きな御無礼ではありませんが、三段のことは絶対にいけません。仏壇の中は一つの霊界で、たいへんに大きな極楽界ですから、その順序がちょっとでも違ったらたいへんです。それから人間が立ってそれより低いというのは、非常に悪いわけではないのです。そういう家はたくさんあります。だからなるべくなら仏様が上のほうが結構ですが、しかし人間が立った上だと、仏様はばかに上になってしまいます。坐ると、かえって仏様は見えなくなります。ですからそこは臨機応変にやることです。

 

〔 質問者 〕私がお取り次ぎして、御屏風観音様に台をして、同じ段に先祖代々之霊を祀らせました。お詫び申し上げます。

【 明主様 】それはいけません。

「『御垂示録』二十号、岡田茂吉全集講話篇第九巻p96~100」 昭和28年05月01日