昭和二十八年 五月一日 垂録20 (4)

〔 質問者 〕四六歳の婦人。主人は二五年一月入信、ただちに御屏風観音様を御奉斎させていただき、三月に御神体を御奉斎させていただいております。本年一月一七日、朝お参りの際、御神体の巻き紐が根元から刃物で切ったように切れて落ちており、教会にてお詫びして紐の取り替えの手続きをいたしました。祖霊の知らせではないかと思い、仏壇が粗末でしたので新しいのにいたしました。一月一八日より子供(入信者、一四歳)が頭痛、発熱、貧血などの御浄化をいただき、真っ青になり死相の現われたこともございました。また京都の伏見稲荷を信仰しておりまして、主人は御利益をいただいたこともあり、まだ執着がとれず、室内に祀っております。主人の無理解のため稲荷の話をすると目の色を変えて怒りますので、屋外に移すこともできません。私も人工流産をしたことがございまして、罪深い者でございます。これらのことに関係がございましょうか。

【 明主様 】伏見稲荷はいつから信仰してますか。

 

〔 質問者 〕一〇年前からでございます。

【 明主様 】いまどこに祀ってますか。

 

〔 質問者 〕御神体は二階に、稲荷は階下でございます。

【 明主様 】紐を切って、いまは紐をつけて掛けてあるのですか。

 

〔 質問者 〕紐を新しくいたしましてお掛けしております。

【 明主様 】しかしそれはそのままではいけないのです。紐を取り替えて、私が浄めなければならないのです。

 

〔 質問者 〕まことに申し訳ございません。

【 明主様 】そうでなければ光明如来様の本当の光は出ないのです。いったん落ちたものは霊を入れ替えなければなりません。さっそくそうしなさい。

【 明主様 】それから伏見のお稲荷さんには悪い狐がずいぶんいますから、やっぱりそれを改心させなければならないです。二、三年もたてばたいてい改心しますが、それはまだ執着がある狐とみえます。だからいくらかはなにかやります。しかし光明如来様の光で、そういうことはだんだんできなくなりますが、いまのように落ちたりすると本当の光が出ません。これはお詫びぐらいでは駄目なのです。ちゃんと霊を入れてあげますから、それから一年以上たてばお稲荷さんを処分してもよいです。それまでは処分してはいけません。ですからよく雨の染みができたり、いろんなことがあって経師屋<きようじや>に直させたりしますが、それは必ず私の所に浄めに持ってきます。それをしなければいけないのです。

 

〔 質問者 〕明主様の御写真をいただき、おあげさせていただきましたが、紐が切れて落ち、ガラスが割れて、御頭<みあたま>に毀<きず>がつきました。二週間ほど前のことでございます。いかがいたしましたらよろしいでしょうか。

【 明主様 】 持ってきて見せてご覧なさい。

 

〔 質問者 〕地方の農家では、二階はございますが、農機具、藁、ムシロなどを置いております所が多いので、御神体をいただくのに苦しんでおりますので、床の間だけを二階のないほうの外に廂<ひさし>のようなものを出しますのでございますが、その場合でもすぐに二階は見えるわけでございます。こういうことはお許しいただけますでしょうか。

【 明主様 】その場合に、廂をどのくらい出すか、その寸法によっては、ごく良くもないがしかたがないです。少なくとも三尺くらい出して床の間にするのならよいです。その間の三尺は畳を一畳敷くとかして、その先に床の間を作るのならよいです。

 

〔 質問者 〕もう一つは、やはり田舎でございますが、ハエが多くて御神体にたかりますので申し訳ないと思いますが、セロファンかなにかで覆いをいたしますのはいかがでございましょうか。

【 明主様 】そういうことは必要ありません。ハエのクソでも、鳥でも、人間以外のものは御無礼にはなりません。そういうことを言うと、神社の屋根に鳥がクソをかけるからと、瓦になにかしなければならないことになります。

「『御垂示録』二十号、岡田茂吉全集講話篇第九巻p92~94」 昭和28年05月01日