▽前節から続く▽
それから新聞やラジオで分かってますが、ソ連は今後どうなるかという問題です。いったい朝鮮問題はどうなるか、スターリンの死後のソ連政府はどういう方針で行くかということが、一番大きな問題であり世界中の人が関心を持っていることです。それはこれから非常に複雑ないろいろな変化をするのです。というのは第一いまの休戦問題は、どうやら行くらしいが、そうかといって、それだけではぺつに大局の問題の解決にはなりません。北朝鮮は、アメリカのほうではいつも言うとおり、南北を合併して元の朝鮮の独立国にしようという計画ですから、そうするとせっかくいままで金や人間の命を犠牲にしてきた中共の目的、仕事に対してぜんぜん無駄になりますから、オイソレとはゆかないのです。しかし現にアメリカは、いま南のほうから北に向かって、平壌<へいじょう>の線まで、北のほうに行かなければというようなことを言ってます。それを中共のほうで承知するわけはないから、これがまたたいへんな問題になってきます。次に台湾の蒋介石があのままにはできないのです。中共全部を急にどうということはできないが、どうしてもある程度進出しなければ収まりがつかないだろうし、そうすると中共のほうでも黙ってはいないから、この二つの問題でもたいへんだろうと思います。その次に現に戦っているインドシナでも、ホー・チミン軍が非常な勢いで、仏軍を撤退させるほどの攻撃力が現われてますから、これもまたたいへんなことです。というようなことがありますから、なかなか簡単には行かないということと、もう一つの大きなことは、結局だんだんソ連の共産主義というものは蔭が薄くなってくるのです。それでスターリンという者は非常な力があるのです。悪ではあるが、とにかく力のあるのはたいへんなものです。スターリンの死後、スターリンの半分でも仕事ができる者はないのです。マレンコフでもモロトフでも知れたものです。だからソ連というものはガタガタになってくるのです。ソ連がガタガタになるということは、共産主義というものがガタガタになってきます。それは救世教団にちゃんと型が出てます。知っている人は知っているでしょうが、これはあんまりはっきり言えないことだから、覚るよりしようがありません。だから共産主義というものは亡びる段階にはいったとみて良いです。そうなると、ではアメリカはどうだというと、アメリカは大いに思いどおりになったから、これから良いだろうと思うかもしれないが、ところが神様の経綸から言うと、アメリカがたいへんなことになるのです。あるいはソ連以上に苦しむ時代が来るかもしれない、でなくて、すぐ来るのです。それはまだはっきり言えませんが、とにかくアメリカ開国以来ないことがあるのです。それで神様の経綸から言うと、アメリカ、ソ連は勿論ですが、すばらしい大変化があるのです。これはおいおい話しますが、それがそう長くはないのです。今年中に現われると見てます。これが破壊と建設、立て替え立て直しというわけで、それがあってから救世教というものが本当に仕事をし、本当に世界的に現われるのです。ですからいまはそのときの準備の仕事をしているわけです。これはあんまり詳しくは言えませんから、今日はこのくらいにしておきますが、スターリンの死について ちょっと書いてみました。
(御論文「英雄の死に就いて」朗読)〔「著述篇」第一一巻四七六―四七八頁〕
新宗教についてこの間も話したが、ちょっと書いてみました。
(御論文「新宗教とは何か」朗読)〔「著述篇」第一一巻四六三―四六六頁〕
▽次節に続く▽