教集20 昭和二十八年三月二十六日(1)

三月二六日

 『アメリカを救う』『結核信仰療法』と次々に出ましたが、つまりこれから、言葉は弱いが、いろいろな文化的のものを根本的に壊してしまうのです。そうして本当のものを知らせるということです。これを一口に言うと、いままでの文明は夜の文明です。つまり医学にしろ、農業にしろ、いっさいのものが電気とか行灯<あんどん>、それからガス、蛍光灯というものだったのです。ところが太陽が出て昼間になると、そういう物はいらなくなるのです。それでだいぶ明るくなったにかかわらず、そういう物をありがたがっているから「そういう物はいらない」「かえって物によっては邪魔になる物がある」というようなことを知らせるわけです。だからいままで長い間それで間にあったり、あるいはそれあるために便利を得ていたというのが、ぜんぜん駄目だと言われるので、びっくりして反対したりいろいろするのです。ですから呑み込ませるのになかなか骨が折れるわけです。それで今日、結核について、どれほど人間が苦しんでいるかということは、みんなよく知ってますからいまさら説明の要はありませんが、そういうようで『結核信仰療法』はなかなか売れるらしいです。これで困っている人はたくさんありますから……。そしてあれはただ本人が苦しむだけではなくて、家族の者でも知り合いの人でも、伝染するとおどかされてビクビクしている、その哀れな状態などは見ていられないくらいです。ですからそれを大いに知らせなければならないというわけです。それでいままでの文明というものは間違っている点がたくさんあるのです。いま病気に関して一生懸命にやってますが、これが一番の根本です。

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十号、岡田茂吉全集講話篇第十巻p117」 昭和28年03月26日