教集19 昭和二十八年二月十七日(2) 

▽前節から続く▽

 それから『医学革命の書』は、この前は四まで読ませましたから、今度は五を読ませます。

 (御論文『医学革命の書』「手術に就て」朗読)〔「著述篇」第一一巻一九七-二〇二頁〕

 それから注意したいことは漢方薬ですが、漢方薬というのは非常な毒なのです。これはむしろ西洋の薬よりも毒が強いわけです。それでまた漢方薬というのは量が非常に多いのです。よく病人などに「あなたは薬をずいぶんのんだでしょう」と言うと、「いいえ、私はそんなに薬はのみませんよ」と言うのです。「そんなことはないでしょう。なにか薬をのんでいるでしょう」と言うと、「そうですね、薬といえば子供のときに煎じ薬をのみました」と言うのですが、この漢方薬をふつうは薬と思わない人があります。もっともお茶の代わりにのむということを言いますが、ところがこの漢方薬が恐ろしいのです。一番良く分かるのは顔色の悪い人、始終青い顔をしている人に聞いてみると、必ず漢方薬をのんでます。「あなたは漢方薬をのんだでしょう」と言うと、「ほんの少しです。まあ土瓶に二、三杯です」と言うのです。ところが土瓶に一杯でもたいへんな毒なのです。それから日本人が早死にになったのは漢方薬のためなのです。それで最近寿命が延びたということは、漢方薬をのまなくなったということが非常に原因しているのです。そこにいくと西洋の薬は、顔色は割合に悪くなりませんし、漢方薬ほどに命にはいきません。しかし西洋の薬も、近ごろは漢方薬に負けずになって、ペニシリンとかやってますが、これがずーっと行くと、一時寿命が延びて、それから先になると縮んできます。だからこれからはそういう新しい薬が恐ろしいのです。効くということは、つまり毒が多いのです。そういうようで、これから患者に聞く場合は漢方薬を聞いてみるといいです。ところが漢方薬は昔から、都会の人より農村の人のほうが多くのみますが、そこで農村の人は昔から顔色が悪いのです。青黒いというか黄色いのが多いのです。それは粗食をしているから顔色が悪いと言ってますが、そうではないので、煎じ薬をのむからです。農村の人は必ずなにかしら煎じ薬をしまっておいてあります。またこれは金を出さなくても、山に行ってなんの草だとかいって、取りやすいためです。ただで取れるのです。それを乾<ほ>しておいて始終のむというので顔色が悪いのです。それから多く青ぶくれる人があります。青くて太っている人がありますが、そういうのは漢方薬中毒です。青ぶくれの人が一番多いようです。それから西洋の薬のほうはあんまり青くならないで、やせるほうです。ですから青くて太っている人は漢方薬中毒の代表です。それで支那人は昔から黄色いのです。支那人というと、黄色くて太っている人が多いのですが、それはやはり漢方薬のためです。

 それで特に女などは漢方薬中毒をすると、肌が非常に悪くなってカサカサです。艶もなにもありません。だからいまの女の人は先祖から親代々漢方薬で悪くして、それから近来は西洋の強い薬や注射というものでだんだん悪くするのです。そこにもっていって、いまの化粧品には薬がはいっているのです。昔はおしろいというと、鉛毒くらいでしたが、いまは鉛毒のほかに化粧品に薬毒が加わってますから、いまの女の人は実に肌が悪くなってます。若い人でも、化粧をしなければ見られないくらいになってます。それで化粧品はますます進歩してます。進歩といっても、ごまかす進歩です。それで、ちょっと見るときれいなのです。その代わりにいろんな化粧品を厚くつけなければならないのです。美容院に行ってタオルでむしたりしてやりますが、だいたいそんな手数をかけなくても、女はきれいになっているべく神様が造ってあるのです。それでいま世界で一番皮膚の悪いのはアメリカの国です。それはとてもアメリカの若い女は、まるで荒<すさ>びているそうです。というのは、いろんな薬や方法で始終やっているから、だんだんそうなってくるのです。第一いま口紅をつけますが、これは唇の色が悪いからです。それから頬紅というのもおかしいのです。ホッペタは赤いに決まっているものなのです。ですからみんな薬毒で悪くしているのです。だから近ごろの女の子というのはますます化粧品に身をやつしているのです。いまの若い人の支出では、化粧品代が一番の王座を占めているでしょう。顔を気にしていろいろするのは、少しおシャレをする人は命がけというくらいです。それこそ夫婦などは、外出するといっても、女房のほうは化粧するのに鏡台の前で一時間や二時間はかかりますから、亭主はそれを待っていなければならない。そのための被害というものはたいへんなものです。そういうような具合で、ほとんどかわいそうなくらいです。それもこれも、みんな薬毒です。ですからいまの世の中に美人というのはおりません。昔の小野小町の時代にもそうとう漢方薬がはいってますが、いまほどではありませんから、それこそ美人だったに違いありません。それで救世教信者になると女の人もだんだんきれいになります。それはなぜかと言うと薬をのまないで、浄霊で血がきれいになるからです。それはまだまだずっときれいになりますが、先祖代々のが残っているから、孫の代くらいになったら、ずっと美人が出てきます。しかし孫の代より、自分がきれいになったほうがいいでしょうが……。そういうようで漢方薬は非常に悪いのですが、また量が多いのです。そのために、いくら浄霊しても、あとからあとから溜まってきます。それは漢方薬です。西洋の薬はすぐ腫れもの、オデキになって出ますから、その点は割合に始末がいいです。西洋の薬では、いま読んだように、消毒薬が怖いのです。また漢方薬で一番怖いのはげんのしょうことどくだみです。どくだみとは毒溜めということでしょうが……このどくだみというのは花柳界の人が多くのんでます。昔の話ですが、お女郎はお茶の代わりに始終どくだみを煎じてのんだものです。ですから花柳界の人はやはり化粧しないと非常に顔色が悪いのですが、それは煎じ薬のためなのです。それで漢方薬中毒は女のほうがずっと多いのです。中将湯<ちゅうじょうとう>とか、いろんなものがありますが、みんな漢方薬です。だから女の美しさというものは、漢方薬が非常に害をしているわけです。だからそのつもりで、漢方薬を多くのんだかのまないかということによって、多いほど浄霊に暇がかかるということを言い聞かせてやるのです。こっちもそれを心得てやればよほど違うわけです。

 ちょっとおもしろく書いた論文を読ませます。
 
 (御論文「平和の英雄」朗読)〔「著述篇」第一一巻四二六-四二九頁〕

△御講話おわり△

「『御教え集』十九号、岡田茂吉全集講話篇第十巻p41~44」 昭和28年02月17日