教集19 昭和二十八年二月六日(3) 

▽前節から続く▽

 話はいろんなことになりますが、近ごろは浄化が強くなってくるに従って、いろんな変化がありますが、二、三日前の新聞にペニシリンはもう効かないということが出てましたが、これに関しては今度の 『栄光』に出します。ペニシリンはもう確実でないということは分かったのです。ですからもう駄目になったのです。それで最初からいけないものなら、今日のように、はやるわけはないのですが、最初は効いたのです。そこで、医学のほうで言う効いたということは固まったのです。固める力はあったのです。まあ固まっただけは効いたのです。ところが一〇年前に効いたのが今日効かなくなるということはおかしいのです。人間は一〇年前と変わったわけではないので同じです。ただ薬の効き方が変わったのです。それでいろんな医者の弁明がありましたが、苦しまぎれにこじつけのようなことを言ってました。それは、前より黴菌が強くなったというのです。というのは、つまりペニシリンをのんで黴菌を弱らすという作用が、今度は黴菌のほうが抗毒性になったというので、つまり反抗の力が強くなったから効かなくなったということを書いてます。ところが昨日聞いた話ですが、ペニシリンを始終のんでいる人ならたしかにそうかもしれませんが、そうでなくて一回ものんだことがない人にのましても同じで、ぜんぜん効かないそうです。そうしてみるといまの理屈は合いません。だから医学では分からないので、なにかしら理屈をつけなければ、自分の権威にかかわるとか、あるいは学問の信用にかかわるというような具合で、なにかしらひねり出すのです。そういうようなことを新聞やラジオなどでよく聞きますが、つまり医学を信じなければならないように理屈をつけるわけなのですが、われわれからみると、見えすいています。それでも世の中の人は本当のことを知らないから瞞<だま>されているわけです。ですから結局瞞し瞞しやっているわけです。ところがいまはペニシリンだけですが、ストレプトマイシンが怪しくなってきました。ですからこれももうじき駄目だということになります。そうすると今度はオーレオマイシンとかテラマイシン、パスというものもやっぱり駄目ということになってきます。昨日ある人が、最後はテラマイシン(寺邁進)だというのです。なるほどたしかにそうだろうというわけです。そうすると今度はまた肺病だとか、そういういろんな薬がなくなってしまうのです。それでだんだん医学では病気はなおすことができない、駄目だというところまで行きますから、それからがいよいよこっちの役目ということになりますが、もう長いことはないので、わりに早くなってきてます。

▽次節に続く▽

「『御教え集』十九号、岡田茂吉全集講話篇第十巻p19~21」 昭和28年02月06日