風邪がはやってますが、私も流行の仲間はずれにはなれないので、一二日から風邪を引いてまだすっかりなおりません。しかしもうあらかたよくなってます。今度の風邪のしつこいのには驚いてしまいました。しかし私は風邪を引いても、仕事や生活のほうはべつに変わりませんが、一晩だけ仕事ができなくて寝たきりでしたが、あとはふつうにしてます。しかし風邪はなおるに決まったものですから、苦しくない限りはいくら仕事をしても差し支えありません。ところが約半分くらいは風邪を引いているような話ですが、この時期に風邪を引かない人はどういう人かというと、うんと固まっているのです。固まり方が強いのです。ですからこういう人が溶け始めたら一遍ですからたいへんです。無論肺炎のような、ごく重いわけです。ですからいま風邪を引く人はいくらか溶けやすいほうですから、非常に結構なのです。大事なくすむわけです。ところがせっかく溶けかかったものをワクチンとか、いろんなもので固めますから、それだけは始末が悪いのです。要するにいま風邪を引かない人は、ごく頑固な人なのです。素直でない人なのです。だから一番頑固であって非常に危険性があるわけです。だから今度風邪を引かない人は大いに注意しなければなりません。では、これはいったいどこの浄化かというと、私のは、最初はめちゃめちゃに水っ洟が出たのです。鼻紙が山のようになるくらいでした。それはどこの毒かというと、頭全体の毒が溶けたのです。それが二、三日出ましたが、それがすむと頭が非常に軽くなりました。それから歯が痛くなりましたが、歯を浄霊すると水っ洟が出ました。ですから氷っ洟は歯からも出るのですからおもしろいです。それがいったんなおってヤレヤレと思っていると、腰から足がだるいのです。それで「おかしいな、これはいったいどこの浄化かな」と思ってましたが、熱があって寒気がするのです。ですからちょっと仕事をして、一〇分か二〇分寝ないと、どうも足が変なのです。ところが見ると、下腹のほうに浄化を起しているのです。それでやっぱり、ここから咳と痰が出るのです。ですから風邪というと、肩か胸か首のまわりと思ってますが、とんでもないことです。下腹が風邪の原因ということになります。そこを浄霊すると熱が冷めて、寒気がするのがとれました。今度の私の風邪は、頭全体に歯茎に下腹です。だからふつうの人が、風邪を引いても分からないわけです。それからほかの風邪引きでは、家の者はみんなほとんど風邪を引きましたが、調べてみると首のまわりです。腹などは少ないのです。ですから、頭、首のまわり、肩というような所を浄霊すれば間違いありません。女中の一人でばかに咳をするので、見ると、ここ(延髄)に固まりがあるのです。それを溶かしたら止まりました。それで、ここならここが溶けて、それはどこへ行くかというと、いったん肺にはいって咳と痰になって出るのです。ところがそこで一生懸命に手当てをしたり薬をのんだりしていると、肺にはいった痰が固まってしまって、これが結核の因になります。そこで結核の原因というものは体中にあるわけです。それは肋間神経痛で咳が出る者もありますし、背中から出るのもありますし、股から出たりします。それがみんないったん肺にはいってくるのです。腰の辺から出る咳もありますし、それが因で肺病にされる者があります。だから胸の病というのはおかしいのです。ですから胸の病というのは医者がつくったものです。中には額から咳が出る人があります。額を浄霊すると咳が出るのです。だから肺病などで青い顔をしている人は、額の病、股の病、といっていいです。胸の病というのは本当ではありません。中間をいっているのです。それについて「風邪引結構」という論文を書きました。
(御論文「風邪引結構」朗読)〔「著述篇」第一一巻三七六Ⅰ三八〇頁〕