教集18 昭和二十八年一月二十五日(1)

 ずいぶん風邪が流行してますが、特に信者の人は溶けやすいから風邪を引きやすいのです。ところでいま風邪を引かない人は、健康でもなんでもないので、つまりよく固まっている人なのです。こういう人のほうが、溶け始めると急激ですから、かえって危ないのです。ですから風邪は早く引く人ほど、軽くすむのですから、いいわけです。

 私も一二日から風邪を引いてますが、まだすっかりなおりません。風邪を引いてもたいていは一日か二日でなおってしまいますが、今年はなかなか御念がいってまして、一晩だけは苦しくて仕事ができなかったのです。あとはふだんと違いはありませんが、けれども体が痛だるくて、水っ洟や咳が出て、それだけはうるさかったです。信者でない人は「風邪をお引きになっても、よくお休みになりませんね」と言いますが、それで私は「風邪というものは、薬をのまなければなおるに決まっているから、そういう必要もないからふだんのとおりにしているのです」と言いました。だからなんの病気でも、特に怖いという病気はありませんが、特に風邪は薬さえのまなければ、なおるに決まったものですから安心なものです。それについて非常におもしろく、分かりやすく書きました。

(御論文「風邪引結構」朗読)〔「著述篇」第二巻三七六-三八〇頁〕

 それで風邪は、べつにどこの毒ということではなくて、体中にあるものはどこからでも溶けて、咳と痰になって出るのです。私は最初水っ洟がうんと出ました。それで鼻紙が山のようになりました。これほどこから出るかと言うと、頭全体が溶けて水っ洟になって出たのです。その後は頭が軽くなりました。それは、私は原稿を書いてますが、頭が軽くなると、原稿を書いていても長く続くからすぐ分かります。それがすんでから、腰から足のほうが痛だるくなってきたので、おかしいなと思って見ると、お腹の下の右のほうの、ちょうど盲腸と腎孟の間の所に熱があって、それが溶け始めたのです。それから痰が出て、それで痛だるかったのです。それでそこを浄霊したら、すっとよくなりました。頭や首から痰が出るということは分かりますが、お腹の右手のほうから痰が出るのです。それが風邪の状態です。そこから咳と痰が出て、腰から下が痛だるいのです。これは信者さんでもちょっと見当がつかないくらいです。ですからあんがいな所から熱が出て、溶けて、咳と痰が出るのです。いままで気がつかないような所から溶けて、毒を出してくれるのです。ですから風邪というものは実に結構なものです。それが分からないから、ワクチン何万人分を取り寄せるとか言って、大騒ぎをしてますが、このワクチンというものは、そういう出ようとする毒を出さないように止めるのですから、それを知らない文化族というのは、実にどのくらい馬鹿だか分かりません。だから、こういう人間を教育してやらなければならないが、これを分からせるのは、なかなかたいへんなものです。すっかり迷信にかかっているのですから……。それで神様はそういう迷信族をどうして分からせるだろうということになりますが、そこは神様ですから、神様のほうにはとうてい人間の想像もつかない秘策があります。それは、だんだん浄化が強くなってきて、いままでのように薬で固めるということができなくなるのです。それで、いまワクチンといっても、一時固めることができるのです。溶け出したものが一時でも固めることができるからやっているのですが、これがちょっとでも固めることができなくなると、そうなると考えざるを得なくなります。そのことを書いてみました。

(御論文「大恐怖時代来らん」朗読)〔「著述篇」第一一巻三八四-三八七頁〕

 このごろ新聞で宗教欄などをつくって、だいぶ宗教に関係したことを書いてます。中には宗教界の偉い人の説などもそうとう出てますが、読んでみると煙みたいなことです。昔から言っているようなことを、ただ繰り返して言っているにすぎないので、そんなことを言ったところで、どうせなんの役にも立たないのです。実際、新聞の紙や活字がもったいないくらいです。ですから、結局だんだん浄化作用が強くなると、みんな慌てたり分からなくなったりすることになって、たいへんな事態になりますが、そのときになって「ははあ、救世教はこれを言っていたのだな」ということが分かれば、非常に早く救われますから、いまはその準備をしているようなものです。

「『御教え集』十八号、岡田茂吉全集講話篇第九巻p」 昭和28年01月25日