いまここに書いているほかのことは、悪の発生ですが、これはキリスト教のほうなどでは、『旧約聖書』の創世記にある「エデンの園におけるアダムとイブが禁断の木<こ>の実を食べた。それで禁断の木の実を食べると悪が発生する」と書いてありますが、禁断の木の実というのは薬のことなのです。それでその時分は薬をのまなかったために世の中はエデンの園のような楽園だったのです。それで禁断の木の実によって悪を発生させて地獄の世にされたのです。それによって今日のような物質文化が発達したので、これは神様の経綸であって、それは必要だったのです。それで薬のない時代のエデンの園というと、ミロクの世と同じようなもので、まあミロクの世です。その時分は文化というものはぜんぜんなかった原始的なミロクの世だったのです。しかし今度は悪の発生によってこれだけの文化をつくって、そうしてもうこれだけになれば、あとは必要ない、むしろあとは邪魔になるから、悪をなくすということについては、薬をなくすということです。そこで薬をなくすれば病人がなくなり悪もなくなりますから、そこで今度は絢爛たる文化によるミロクの世ができるのです。つまりエデンの園ができるのです。そういうように考えるとよく分かります。それでこれは難しい理屈ではなく、薬で血を濁しますから、血が濁れば霊が曇りますから、霊が曇れば副守護神の力が増すからして、副守護神というやつは悪いことをするのが本来ですから、それで悪いことをさせるというわけです。難しいことはないので、簡単に分かります。おもしろいことは、私が前に浄霊していたときに狐などが出てきてこういうことを言うのです。「せっかくオレが医者にかけて、これだけに悪くしたのに、横から出てきてとうとう助けてしまった。ずいぶん薬をのまして、やっとこれまでに悪くして、もう一息で命を取るまでになったのを、横から出てきて助けた」と怒るのです。ですから彼らは薬で悪くして結局命を取るということをよく知っているのです。それは人間はとてもかないません。むしろ人間以上です。私はむしろ狐から薬毒を教えられたくらいです。自分自身でも分かりましたが、医学を狐が利用しているということが分かったわけです。そうしてみると狐がその人間を殺そうとする場合には、やはり彼ら恨みの霊というものが、なにか仇を討つという場合に、狐がその人の副守護神に命令されたり、またはそこの祖先が稲荷を信仰したとか、またその人が稲荷を信仰したいという意思を知って、その狐が相手に働きかけるのです。そうするとその場合に医者にかけるのです。できるだけいい医者にかかって、できるだけいい薬をのむのです。むしろかえって大きな病院やいい薬を、ということに狐は働くのです。そのほうが悪くするには効果的なのです。大病院というのは、やり方が大胆で思いきってやりますから、悪くするのも思いきって悪くします。それで町にいる藪医者というのは、オッカナビックリしながらやります。手術でも、あんまりひどい手術はしないというのですから、被害は少ないのです。ですから大病院でなおらなくて、町医者でなおったということを聞きますが、つまり藪ほど間違いないというわけです。それでまた薬をのませると霊が曇るからして、奴<やっこ>さんはよけい働きよくなるのです。つまり医学を利用しているのは、そういう動物霊というわけです。
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