昭和二十七年八月一五日 『御教え集』十二号 (8)

七月二六日

御教え 『文明の創造』ですが、やっと暇ができたので書き始めたのです。最初のほうもだいぶ書き変えた所がありますから、ずーつと読ませます。

(御論文「文明の創造序文」「地上天国」朗読)〔「著述篇」第一〇巻五九二―五九四頁、二二七―二二八頁〕

(御論文「真と偽」朗読)

(御論文「天国建設と悪の追放」朗読)〔「著述篇」第一〇巻五八四―五八九頁〕

 いままで宗教でも哲学でもいろいろ説いたが、悪についてはあんまり説かなかった。軽く説いてある。私は悪について、まだまだいろんな方面から説くのですが、これが分からなくては、本当のことは分からないです。ですから現在の医学というものも、これは悪の現われです。これは必要悪です。これは医学が使っている薬が、これがまたよい材料です。薬で人間を弱らせるのです。寿命を縮める。これが必要だったというのは、人間が原始時代の毛むくじゃらな、まずい……食物でないような物を食って、始終裸で、やっと藁で作ったものを着て、穴でも掘って住んでいる。それが、身体が健康だと平気でそれをやっている。そこでどうしても身体を弱らせなければならない。弱らせるために薬を服ませたのです。薬を服ませると、そういう生活はできなくなりますから、なにか雨風を防ぐ家だとか、食物でもおいしい物を調理するとか智恵をしぼる。それから原始時代にいろいろ闘うが、闘うにはいろいろしなければならない。武器を作ったり……もっともその前に猛獣と闘っているが、その次に人間と闘ったということで、だんだん智識が進んできた。で、神様が人間を最初造ったときに、智識のほうを先に造られなかった。後まわしだった。で、智識を造るために人間をある程度弱らせなければならなかった。それで薬が良いように思わせた。人間はずっと最初は、病は浄化作用ということは知らなかった。そういうために薬を使っていたのです。観音様が薬師如来に化現んたのはそういうためです。いま観音様が薬は毒だ、薬は毒だというのは矛盾してますが、それは時期です。時の関係でそういうことになる。いまは熱いから一重物を着ているが、これが冬になると温かい綿入れや火にあたったりする。そういうもので、神様の時期は何万年目に変わる、何千万年目に変わらせるというくらいのものですが、それでも神様からみると一瞬のものです。人間の日から何万年というが、神様の目では一秒かもしれない。もっと短いかもしれない。これが永遠の世界です。ところが人間の寿命というものは、長くてわずか一〇〇年くらいですから、どうしても考え方が短く考える。ですから文化を発達させるために争い、薬で弱らせるという、そういう手段をとったのです。それでそうなったのです。これからは……これ以上やると行き過ぎ的になってしまう。そこで、ここらで止めてしまおうと……止めるには、本当のことを知らせなければ止められないから、私が本当のことをみんなに知らせて止める。そこで悪の闘争を止めて、それで人間の智識もここまで来れば、闘争で智識を進めるという必要がなくなったのです。やはり智識は進めて行きますが、今度は闘争でない方法で進めようと思う。それはミロクの世になってもドンドン発明発見はできます。いままでの発明発見とは違う……いままでの発明発見は、つまり戦争……人殺しの仕事です。できるだけ短い時間で、できるだけ多くの人間の命を取ろう、殺してしまおう、それを防ごうという智識を使った。今度はミロクの世になると、そういう智識でなくて、どうすれば人間が楽しめるか、どうすれば気持ちが良くなるか、どうすれば寿命が延びるか、という良いことの発明発見です。そういうことを言ってもちょっと信じられないですが……いままでにそういうことがなかったから……経験がないために夢のようにしか思えないのですが、ところがそれは神様ははっきりしているのです。そういうこともこれからだんだん説いていくつもりです。世界の人類に、いままで分からなかった本当のことを知らせることです。これが『聖書』の「天国の福音」なのです。それからが(その前にもありますが)世界の大転換……霊界では非常な大転換が起っているのですが、現界のほうにも、だんだんそういうことが現われてくるのです。それが、人間の目に一番分かりやすいのは、やっぱり病気です。このごろ伝染病なんか非常に増えてきました。赤痢だとか日本脳炎とか、ああいうものは非常な勢いで増えてきました。それから結核が非常に増えてきましたが、いままでは一時抑えの新薬で抑えてきましたが、これが新薬で抑えられないほどの浄化になったら、片っ端から肺病になってしまう。いま肺病の原料を作ってますが……ヒドラジドなんかすばらしいものです。しかしそうなってからはみんなメシヤ教に頭を下げてくるのです。もうそう長くないです。だいぶ近寄ってきてます。これが一番分かるのは、あなた方が浄霊してもだんだん効くでしょう。去年より今年、先月より今月と、ずっと早く治ってくる。これは霊界で火素が増えてきたためです。つまり、火素が増えてきたということは、浄化が強くなったのです。もう一息すると、てんてこまいする。それも、こっちではない、世の中がです。こっちはいよいよ落ちついてよい。いままではこっちから奨めに……助けに行ったのが、今度は先方で助けてもらいたいと頼みに来る。それまでの辛抱をしてもらいたいです。そのくらいにしておきます。

「『御教え集』十二号  昭和二十七年八月一五日」 昭和27年08月15日