〔 質問者 〕ヒドラジドが七月九日から売り出され、二〇万人分が数日で売れましたが、二回目、三回目になると売れ行きが止まったそうで、神戸のある新聞に「副作用でトンコロリ、元も子もない」という記事が出ておりました。
【 明主様 】つまり非常に良く効くということは非常に毒が強いということだから、その強い毒にはあてられるわけです。私が先から言っている通り、医者自身が医学に対して愛想を尽かして入ってくるという、その第一歩になったわけです。それは非常におもしろいものです。
〔 質問者 〕名古屋のYという博士は一二年来の結核ですが、私が存命しているのは注射や薬をしないからだ、と言い、家族には注射や薬は絶対にやらないそうです。また患者が来て、一時抑えてくれという者には射ちますが、治してくれという者には射ちませんそうでございます。
【 明主様 】それもおもしろいです。なるほど、少し解っているわけです。
〔 質問者 〕最近聞いたことでございますが、名古屋のある伝染病院で、冬は暇だからと結核患者を収容しておりますが、結核で健康らしく治って行ったのは一人しかない。伝染病は怖くないが結核は潜伏が実に長く、一番怖いと言っておりました。
【 明主様 】それは実際です。そういうことも『栄光』に出すと良いです。先に東京の目黒に、やっぱり医学博士ですが、家族の者には絶対に薬を服ませない。それで娘が「お父様、家の人にはどうして薬を服ませないの」と言うと「それはお前、服まないほうが良いからさ」と言った。「ではなぜ病人に薬を服ませるの」と言ったら「ああしなければ食って行けないじゃないか」と言った。これは本当の話ですが、お医者さんの正直さがあります。
「『御垂示録』十二号,講話篇第六巻」 昭和27年08月01日