昭和二十七年一月五日 教集06 (2)

 そういうわけで、発展もいままでの宗教では例がないですね。私自身が、いつも驚いているんですがね。宗教法人として届けを出して、公にやるようになったのが、二二年の八月ですからね。その年に、前に民間治療的にやっていたので、将来宗教的にやるという卵が少しできた。始めた時分には、その当時二、三百人ですかね……信者とでもいう人はね。それが、まだ四年何カ月しか経っていなくて、目に見えることでも……箱根とか熱海とか、ああいった経営を見れば……私も驚いているくらいです。この間……大晦日の日に、いまやりかけている箱根の美術館を見に行ったところ、なかなか良くできている。設計は私がしたんですが、私でも、こんなに立派な物になろうとは、ちょっと想像もしなかったんです。堂々たるものです。そうして元日の日に熱海の地上天国に行った。あそこもまた、半分ばかり梅が植わったり「ツツジ」の山が植わってますが、つい三年か四年のうちに、実にびっくりするほどできたんですね。実に人間業じゃないです。なにも信仰のない人が見ても、人間業とは思えない。そうして、今度はまた、石垣の大きいのができましたが、石垣だけで日本一だろうと思います。あんなに石垣の多いものはないですね。その石が山の一カ所から出るんですからね。買ったらたいへんなものだろうと思います。石だけで、一〇〇〇万円以上だろうと思います。運ぶだけでたいへんです。それが、あそこの山から出るんですからね。いくらでも出るんです。おそらく、熱海中探しても、あんなに出るのはないですよ。実に不思議です。まだまだ、発表しないことで、神様からのお知らせもたくさんありますから、だんだん時日の経つに従って現われてきますから、楽しみにしていてもらいたいと思います。そんなような具合で、今年は箱根の美術館が五月いっぱいにはやっちゃうつもりですからね。それで六月は開館式ができるだろうと思いますがね。それで、一般にも見せるようにするつもりです。信者さんは、参拝の日に、午前九時から一一時まで二時間……信者さんが見るとして、それから一般は、毎日午後一時から四時までと……そういうふうにしようと思っている。それから特種な人ですね。専門家とか本当に研究するとか、美術家が参考に見たいとか研究したいとか、いろんな特種な人がいますが、そういうのは、参拝日以外の午前中九時から一二時まで……そういうふうにしようと思っている。そこで、一般の人は入場料も取ることにしようと思っている。それでないと、メチャメチャに来て、ゆっくり見ることができませんからね。いろいろな品物なんかも、だいたい日本一ですね。日本一というような物を、いろいろと陳列することになってます。これも、やはり神様がうまくやってくれるんです。お寺の宝物とか財閥や旧大名の良い物なんかも、お礼金のようなもので、そうとう貸すというような話も、だいぶできつつあります。どうしても、日本でも見られないというような物もたくさんありますから、そこで、ときどき陳列変えします。そこで、そういうことに趣味がある人は、一々面倒だから、信者にならなければならない……形式だけですがね。信者になる人がたくさんあります。形式でも、信者になれば、神様に結びますから、それで良いです。その代わり、信者さんは、いつでも見られますからね。ちょいちょいキップを買ったり、面倒臭い……そういうことがなくなりますからね。熱海のほうはずっと先ですが、箱根だけでも、まずそうとう評判になるだろうと思います。日本ばかりでなく、外国にもそうとう認められることになって、日本に観光に行くという、そのプログラムの中の一つの項目になるだろうと思います。日本で、本当に日本美術を見ようと思う所はないんですからね。いつも言う通り、博物館にしろ、仏教美術だけは、博物館はたいしたものですが、あとはたいしたものじゃないんですからね。他にある個人のなんかは、問題にならないです。そうしてみると、本当に日本美術を見たいとしたら、今度の箱根の美術館に行くよりないです。だから、日本に来た限りの観光外人は、全部来るでしょう。しかも、箱根ですからね。箱根に行くのは決まってますからね。どんな観光外人でも、日光と箱根には必ず来ます。箱根に来れば、美術館を観るとなります。外人の来るのもたいへんなものです。だから英語もできる、美術趣味のある人を、神様がいずれ連れてくるでしょう。

「『御教え集』六号,講話篇第六巻p362~364」 昭和27年01月05日