--温泉に長時間たびたび入湯すると、俗に湯中毒が生じますが、これは浄化を促進する現象でございましょうか、お伺い申し上げます。
浄化促進ではない、かえって浄化停止である。温泉の湯によっては硫黄分が多い場合、皮膚から浸透して新陳代謝を停止することと、病人などはそれによって浄化作用を極度に停止するので、中毒や人によっては生命までも危うくなることがある。特に疥癬のとき、硫黄分の多い温泉に入ると、湿疹を一時停めるので内攻し、死ぬ人がよくあるから注意すべきで、ふつうまず一日二回くらいを限度とすれば間違いはない。
「『地上天国』三十号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年11月25日