昭和二十六年十一月八日  『御教え集』四号 (4)

御伺い K・S(昭和二四年一〇月入信。二六歳)昨年一二月ごろより咳が多く出るようになり、脈が一〇〇以上打つようになりました。現在の状態は、午前中は寒く、午後は微熱が出て咳が多く、最近は声がかれてまいりました。非常に貧血をしており、痰は出悪く、肩が凝り、胸がつまるようで、胃部に力がなく、常にソワソワいたして落ちつきがございません。今年八月ごろより恐怖症になり、常に家人の外出を嫌い、その都度、脈の数が数えられないくらいに早く打ちます。脈拍の結滞、浮腫みはみられません。御浄霊は一日三回いただいております。薬は大嫌いで八年前に肋骨カリエスで、右側下部の骨を、長さ二寸くらいに二本切除いたしましたが、たいして薬を服んでおりません。長男でございますが、別世帯にいたして御神体、御屏風観音様ともに御奉斎させていただいております。両親は一向宗で、入信いたしておりません。御垂示のほどお願い申し上げます。

御垂示 これも、おもしろい名前だね。たいして薬を服んでおりません……というが、服まなくても、このときの消毒薬がたいへんだ。飲薬より消毒薬のほうが、ずっと恐ろしいですからね。これは肋骨を切ったときの、この消毒薬の中毒です。それが固まったのが、昨年一二月より……ですね。脈が早いのは、咳が出るためですからね。声がかれるというのは、その痰に……消毒薬が痰になったんですからね。それが刺激して声がかれるんです。胸がつまる……この薬毒の固まりが溶けるんです。溶けて圧迫するからです。胸になにかあると、非常に恐怖感が起るものなんです。ですから臆病な人とか、非常に神経質な人とかは、胸を押すと痛いですよ。たいして薬を服んでおりませんでも……そうとう服んでいるんですよ。それから、一向宗で……これも悪いですね。つまり、治りが遅いわけですね。だけど、無理に入れようとするのはいけないから、ほったらかしておくと良い。いま言った通り、手術した所、そこを中心に周囲を浄霊する。それで、だんだん治っていきます。その代わり、そうとう長くかかりますよ。

「『御教え集』四号、岡田茂吉全集講話篇第五巻」 昭和26年11月08日