昭和二十六年十月一日 『御垂示録』三号 (6)

〔 質問者 〕ある信者でございますが、昨年の四月三日から、今年は四月四日からいま時分まで、竃の付近とか鶏小屋の付近を通りますと、必ずお線香の匂いがするそうでございますが。

 霊界がそうなっている。霊界でお線香を焚いている。というのは、そこに死人がいる。死霊がいるんです。よほど鼻が敏感なんですね。

 名前について、この間もある人に話したが、名前が良すぎて悪いことが多いです。

 つまり、名前というのは、その人の霊に相応するんです。名前が良すぎては、かえって合わない。例えてみれば「天」の字を書くと、きっと駄目になる。「天」というのは非常に位があるんです。天皇なんか「天」だが、普通人が「天」の字をつけると良すぎるわけですね。隔りがない。われわれは地上でやっているのだからね。天上界でやっているのではない。「天」の字はきっと悪くなる。

 それから「大」の字が悪いですね。「大」の字は非常に位がある。「大」は一人と書く。神御一人とかね。主神、天皇、首脳者とか、上の位の者につける。ふつう人民にはつけない。かえって出世する人で名前の悪い、つまらない……値打ちのないものがありますが、それはその人の御魂に合っているから、それで良いわけですね。
  

〔 質問者 〕石田朝子というのは。

 いずれ変えたほうが良いですね。「石田」というのは「ア」行ですからね。「朝」は「ア」です。すると「ア」行は火になりますから上が火なら下は水にならなければならない。「石田」は火ですからね。とにかくあまり良くないですね。名前をつけるのに、だいたいあらかじめ知っておく必要があるね。「ア」行は天ですから、下は地になる。地というのは水に関係したものを入れるんですね。

 いまの「イ」というのは「人」という字です。 この「イ」を人偏と言いますね。 これ「ノ」が天になり、これ「 」が地になる。半分になる。言霊の霊返しですぐ分かる。「岡田」と言うと、「ダ」……「ア」ですね。これが全部を支配する「オ」ではない。「茂吉」は「ミ」になりますから「岡田茂吉」というのは霊返しで「アミ」になる。「中島」というのは、一番頭は「ア」でしょう「キセ」というのは「ケ」になる。それを知っておかなければね。そういうふうになっている人は、やっぱり違いますよ。人間が利口だとか、出世するとかね。それから「マミムメモ」の音が入っているのは、物質に困らない。それで「巳」の年……「巳」というのは蛇ですからね。これは非常に物質的です。それから、いつも言う通り「サシスセソ」の音が入っている人は、自分の意志を通そうというんです。それから、名前に「マミムメモ」が入っているのは女性的なんです。それから、苗字も離れ離れになっていては駄目です。それから、読んでスラスラとしているんですね。小学校時代に、谷山龍飛というずいぶんおもしろいのがありましたが、死んじゃいました。
  

〔 質問者 〕下に「一」の字がついたのはいけないのでしょうか。

 そんなことはありません。

 私がつける名前はちゃんと意味があります。熱海は瑞雲郷というでしょう。「瑞」は「水」です。月の水で、熱海は「月の都」ですからね。あっちは、神仙郷……日光殿と言う、火と水になっている。やはり相応しなければならない。

「『御垂示録』三号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年10月01日