〔 質問者 〕芸術家に志している若い娘ですが、婚期が来て勧めるのですが、嫁ぐと芸術に精進することができないと言うので、聞きません。こういう場合はいかがいたしましたらよろしいでしょうか。
その人の思う通りで良いです。それが一番良い。それが幸福なんです。家のためとか、なんとか言って……極端でもいけないけどね……常識があるけれども。どっちでもたいした影響はないというときは、好きなようにして良い。ところが、親は……女は結婚して家庭を作るという考えばかりで、むやみに奨めるが、だいたいは結婚すべきだが、女によっては結婚してはいけないのと、結婚のできるのとあるんです。その見別けがつかないし、そういう女があるということすら知らないんですからね。すべて、年ごろになると、犬か猫を交尾させるような考えですからね。特に龍女なんかは駄目です。結婚の話が出ると、きっと病気になるとか、向こうが死ぬとか……よくありますが、かえって不幸なことを作ることになる。
「『御垂示録』二号、岡田茂吉全集講話篇第四巻」 昭和26年09月08日