昭和二十五年十月十五日 地天17 「叡智の光」 (19)

〔 質問者 〕一家四人入信し、御神体を奉斎いたしましてから三年になる熱心な信者でございますが、入信前より主人は右足の膝が腫れ、最近はちょっとした拍子にもギクンとひどく痛み、足の裏がつけないように辛く、腰が痛んだり、ポツポツと熱くなり、入信前より辛くなってきております。主人の父親は、いまより五〇年前屋敷を買い、そこに古い稲荷があったのを、その家主が稲荷の御神体を持って行きましたので、残っておりました榊の木を切ってしまいました。その後二月が来ると水子が次々に亡くなり、あまり不幸が続きますので、ある人に見てもらいましたところ、稲荷が祟っているからと言われて、また側に祭り、その後引っ越しまして、稲荷の祭ができないからと床の間に祭りましたところ、今度は年上の子供から亡くなります。人の勧めによりまして日蓮宗を信仰いたしましたが、いっこうよくならず、その後一家四人お道に入信いたし、御神体をお祀りすると同時に、不要の物は全部処分していただきました。昨年夏ごろ妻に霊が浮き、初代の先祖だと称し、主人のお婆さんが自分はたいへん苦しみ(主人の父親が兵隊逃れにお婆さんの家へもらわれてゆき、そのお婆さんは生前足腰が長年悪かったそうでございます)なかなか救ってもらえなかったために何人も殺したことをわび、お観音様によってやっと救われそうだと言って喜び、なお信仰を続けるように、また家を守護することなどを述べました。その数日後、稲荷が浮き、家がないので帰れない。ここはお光が強くとてもいられない。どうか帰れるようにしてほしいと申しますので、昔の地所に家を建ててやり、希望通り正一位稲荷明神として祭り、そこに住んでいる人に話してお詣りしていただいておりますが、その後も体の状態が変わりませんので、光明如来様にお念じいたしておりましたところ、最近また稲荷が浮き、浄まって、お経をたくさん聞かねば帰られない。正一位稲荷でなくて権兵衛稲荷として祭ってほしいと申しますので、希望通りにいたしました。なお、お婆さんと一緒に家の中を荒したことなどをわびまして、今度こそ帰りますと申します。浮くごとにその通りにしてやりますが、いっこうよくなりません。いかようにいたしますればよろしいでしょうか。

【 明主様 】 足の腫れものは薬毒がそこから出るのだから結構である。膝裏から腎臓部、右股の付け根を押すと痛い固まりがあるから、そこを浄霊すれば治る。また稲荷へは天津祝詞を奏げて、言葉をもって、この家へおいてもらいたければおとなしくしなさい。災いをするなら、速かに帰りなさいと言ってやればそれでよろしい。後、なにか要求しても言うことを聞いてはいけない。ただ、差し支えない願いなら聞いてやってもいいが、無理な願いならよく道理を説いて、たしなめてやればそれでいい。あまり狐霊の言うことを聞くと、だんだん図に乗るから、限度を決めて、それ以上応じなければ、狐霊は諦めてしまうものである。

「『地上天国』十七号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和25年10月15日