〔 質問者 〕他の教会に負けずに発展するように祈願いたすことはいかがでしょうか。
これは少しケチくさいですね。この道は世界を救うんだから、他の教会も発展し、自分のほうも発展するように祈ることが本当ですよ。負けずに発展しようってのはいい意味の競争だけど、しかしまだ小さいですね、小乗ですよ。だからそれよりかも、この教団全部が発展して人類全部が救われるように祈願すべきですよ。他の教会なんか目に入らないくらいになるのが本当ですね。どうも日本人の悪い癖としてケチな根性があるんですね。例えば、どうか日本がよくなりますようにってのは悪くはないけど、やっぱり小さいでしょ。日本だけよくなればって気持ちから今度の大戦が起きたんですからね。もっと大きく世界人類を救おうと念願すべきですね。
以前、大本時代に「どうか自分は天国に救われたい」って言う人がありましたがね。その人に対して私は「自分はちっとも天国に救われたいとは思わない。むしろ一人でも多くの人を天国に救って上げられますようにと願ってる。そのためには、たとえ私は地獄へおちてもいい」って言ったことがありましたがね。人間はどうしても自分を主にし、自分のことにとらわれてしまうんです。勿論ぜんぜんとらわれないってことはできないけど、自分にとらわれてはいけないんだってことを知ってれば、目先がきき腹が大きくなるんです。そして腹の大きい人のほうがどうしたって大きく発展しますね。小さい人はやっぱり駄目ですよ。
「『御光話録』十九号、岡田茂吉全集講話篇第三巻p437」 昭和25年03月28日