〔 質問者 〕宇都宮地方では山の仕事をする男が、産後のお七夜にお祝いの品を食べて山へ登ると、必ず難に遭うと申しますがこれはなぜでしょうか。
これは、山の天狗の霊が、子供の生まれたことに対してとやかくされるのがおもしろくないんですよ。こういうことはありますね、子のなかった人が天狗になったりした場合、人の子が生まれるとおもしろくない、そういう天狗ですね。けど、この信仰に入った人は大丈夫ですよ、天狗のほうでどうすることもできませんからね。
それに、こんな間違ったことはそう長く続けられるもんじゃないんですよ。神様から止められますからね。また、一度こういうことがあると、もうそれが伝統になってしまって、きっとそうなるものと思い込んで怖れるってこともあるんですよ。
「『御光話録』十七号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和25年02月28日