〔 質問者 〕出雲の神様は縁結びの神様とされておりますが、これは霊的に意味がありましょうか。
これは造ったもんでしょうね。もと、出雲朝が日本を支配していたころにはたいへんな勢力があったんですが、神武天皇に国土を奉還してから変わってきたんでしょうね。ちょうどいまの神社みたいなもんでね、……最近は神社によってお宮をアパートにしたり、ダンス場にしたりしてますが、神主さんも生活問題に四苦八苦してますからね。この近くの神社では蜜柑を売ってなかなか繁昌するそうですが、神社のほうはあまりかまわないんでたいへんなゴミになってるって言いますね。まあ、それと同じで国土を取り上げられて生活に困るもんだから、なにかやろうってわけで結婚の媒介をやって生活問題の解決をした、とこういうわけじゃないですかね。あんまりどうも見方が安ッポすぎて叱られるかもしれませんが、(笑声) ほかには解釈のしようがないですね。大国主命っていう神様は縁を結ぶような神様じゃないんで、縁結びは産土の神様ですからね。
それから、大黒様を大国主命だなんて言いますが、あれも関係ないんで、大黒と大国と通じるからそうしたんでしょうが、なかなか商売上手なんですよ。(笑声)
「『御光話録』十七号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和25年02月28日