昭和二十五年二月二十八日 講話(10) 光録17

〔 質問者 〕私は入信以来一心にこのお道を人にすすめておりますが、いま少しのところでどうもはかばかしくまいりません。これはいかなる因縁でしょうか。

 これは焦らないことですよ。この人はまだ入信して間がないようですから、まだまだ人を信仰に入れるだけの力がないんですよ。だんだん年限が経ってくるとコツを覚えてくるんです。最初のうちはむやみにやりますがそう効果はありませんよ。ところが甲羅を経てくると狙い打ちをするようになるんです。ちょっと話してみてその人が耳を傾けるようだったらさらに突っ込んで話をするし、先方にそれほど気がないようだったら話をやめる、そういうふうにすると無駄がなくなり効果があるんですよ。そして話をするにしても、先方の心が動くような話と、心が動かない話とありますからね。経験を積むとその急所が判ってきて、ちょっと急所を衝くだけでいいようになるんです。それから、先方が字の読める人ならこの道の本を貸して読ませるとかね、とにかく一つのコツが判ってくるんです。そうなるとスラスラおもしろいように信者ができるんです。この人もまだ新しいんだから、焦らずにいま言ったようなことを注意してやってくことですね。

「『御光話録』十七号、19500228、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和25年02月28日