昭和二十五年一月二十日 講話(43) 光録16

〔 質問者 〕四七歳の婦人、昭和二〇年ごろより胃病に悩み二四年五月入院胃潰瘍と診断されました。同年一〇月退院自宅にて療養中ですが、日々背中から胃にかけて痛むと申します。これは治りましょうか。

 こんなの、なんでもないですよ。胃潰瘍なんてのは薬が作るんだから薬さえ服まなけりゃ治りますよ。薬毒が背中に固まってるんです。それが溶けて胃に還元するんです。……それからね、血が吐物や便にまじって出るときは胃壁に亀裂があるんだから、固形物を摂らずに流動食にすることですね。出血が少しのときにはおかゆくらい食べてもいいでしょう。消化薬は胃壁も柔らかくしてしまいますからね。
  

〔 質問者 〕この人は血は出ないようでございます。

 じゃあ、まだ胃潰瘍まで行ってませんね。治りますよ。けど、いままで服んでる薬がよけいなら多少治癒までに時間がかかるでしょう。それから胃潰瘍は胃癌のようになることがありますが、これは胃の亀裂の所に毒が固まって臍みたいになるんです。勿論こんなのは本当の癌とは違いますがね。

「『御光話録』十六号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和25年01月20日