昭和二十五年一月二十日 講話(25) 光録16

〔 質問者 〕世間では行者などが「あなたには何々の霊が憑いている」などとよく申すようですが、そんなに簡単に霊が見えるものでしょうか。

 簡単に見えるんですよ。けど、勿論修行しなけりゃ見えませんがね。だいたい、ふつうの行者は一生懸命に水垢離だとか断食なんかをやりますが、あれをやると自分の霊が希薄になるんで、そのためほかの霊が懸りやすくなるんです。そして懸る霊には狐霊が多いですね。ところが狐霊なんかが懸ると霊が見えるようになるんですよ。だから、霊が見えるなんてのはあんまり自慢にはなりませんね。それにまた精神病にもなりやすいですからね。だから精神病の人は一番よく霊が見えますね。よく精神病の人が「アアアッ」ってこんなことをするでしょ、空を見つめてね、(笑声) あれは霊が怖いからですよ。
  

〔 質問者 〕そういう人はなんの霊でも見えるのでしょうか。

 いや、そうじゃなくて見えるのと見えないのとあるんです。耳もとなんかで囁くのもありますしね、向こうの霊が行者に憑くこともあるんです。しかし、見えることが一番多いですね。こんなのを神通力だなんて言いますがね、人によってできるんですよ。

「『御光話録』十六号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和25年01月20日