昭和二十四年十月二十五日 御講話(1)  地天09 「妙智之光」

〔 質問者 〕昭和二四年六月九日の『中部日本新聞』に次のごとき記事が掲載されましたが、文中脳波とありますのはいかなるものでしょうか。
    

 脳波で交通安全

 なぜかということはまだ判らないが人間の脳から脳波(一種の電波)が外部に発散する。一秒間に二つ波打つのである。この波を調べるとなにか考えごとをしているときには波の高さが小さくなるし、眼をつぶってボンヤリしていると波は大きい。しかも眠気をもよおしかけるとさらに波は大きくなるのだ。そこで脳電流を特殊な電鈴に流れるようにしておけば眼ざめているときには電鈴がならないが眠くなるとなりだす。脳波が大きく波打つからだ。これだけの現象ではあるが、こんな電鈴を電車、バス、飛行機などの運転手の頭に取り付けて、眠気による交通事故を防止する方法がすでにアメリカで実行に移されたといわれる。

 人間の霊は外部へ発散したり集中したりする。仕事するときは集中し、眠るときは発散する。であるから生霊の憑くときなど非常に眠いものである。神道の行事に、鎮魂という言葉があるが、これは霊がほうぼうへ放射し分散されたのを(気の散ったのを)本元へ集めるのである。霊が還ってくると気が鎮まりいい気持ちになるもので、そのうち頭の霊が一番よく出る。以上のごとく霊が放射する。それが脳波であって、特に頭だけ出るのではない。全身から放射するのだが頭からが一番よけいに出る。

「『地上天国』九号、岡田茂吉全集講話篇第三巻p75」 昭和24年10月25日