昭和二十四年七月三十日 講話(56) 光録09

〔 質問者 〕田に客土をやる風習がありますが、これは差し支えありませんでしょうか。また、客土をやるにはどのような土がよろしいでしょうか。

 この客土っていうのがね、無肥料栽培のいいことをよく証明してるんですよ。客土っていうのは肥料を使わない処女地のことですからね。たいてい百姓は山の土を持ってきますが、肥料のために土がやせてしまうから、まだ肥料の入ってない山の土を持ってくるんですよ。ところがね、いままではどう理屈をつけていたかって言うと、永年作物を栽培したために土の養分を吸いとってしまったからだ、と言ってるんですが、実はそうじゃないんですよ。肥料をやったために土を殺しすぎてしまったんです。実際このことなんか、いかに無肥料がいいかってことをよく証拠立ててるんですがね、それだから、客土をやる場合には、いままで肥料を使わなかった土ならどこのでもいいですよ。

「『御光話録』九号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和24年07月30日