〔 質問者 〕四五歳の男(眼科医、昨年入信)最初肝臓が浄化し黄疸になりましたが御浄霊により恢復、その後ここ一〇日間ほどしゃっくりが連続的に出ており体もそうとう衰弱しております。本人は以前稲荷を信仰したことがあり狐霊が憑いているように思われます。またいままでは御浄霊をさせましたが昨日から急にこれを嫌います。食欲はなく医師は十二指腸潰瘍と言います。お救いいただけましょうか。
この人は入信してからどういうことをしていました。
〔 質問者 〕やっぱり眼科医を続けております。奥さんのほうは御浄霊をしておりました。
このお道を弘めるほうはやってないんですね。
〔 質問者 〕はあ、ぜんぜんやっておりません。
ですから御守護がないんですよ。この「入信し放し」っていうのはなんにもなりませんよ。入信するって言うのは人を救う力と、救うやり方を教わるんですからね。ちょうど学校へ入って学問をするようなもんです。だからそれを生かさなくちゃ駄目ですよ。そして、それを活用した人を神様は御守護なさるんですよ。神様は一人でも多く助けようとなさるんですからね、人を救わなくちゃ駄目ですよ。それでなくちゃあ生存の価値がありませんからね、御守護だっていただけませんよ。
この人はちょっと難しいでしょうね。治そうと思っても駄目でしょう。……これは昔のことですがね、本所に眼科医がいて、この人は学校の校医なんかもやっててそうとう信用のあった医者なんですが、石鹸の水が目に入ってほおっておけば治ったのに薬をつけてこじらせてしまったんです。それは、その息子が病院の眼科に行っていて最新の療法を尽くしたんで悪くなったんですが、困りきったあげく私の所へ来たら一週間ですっかり治ってしまったんです。で、びっくりして当時の講習を受けたのですが、二、三カ月経ってから遊びに来たので、「どうです、治療をやってますか」って訊いたら、「いや、とんでもない。第一、この治療で治ったことをだれにも秘密にしている。これが息子や細君に知れたらなにを言われるか判らない。それに医師会にでも知れたら除名されてしまう。除名されたら飯が食えない、絶対に食ってゆけない」って言うもんですからね、私も驚いちまって、どうしても医者を救うということはできないなとつくづく思いましたね。こんなのは教修を受けてもなんにもなりませんよ。それからまた、Nさんね、あれは薬学博士で薬学ではそうとう知られた人ですが、その人の病気が治りその娘の肺病も治って、奥さんは一心になってましたがね。まあ、Nさんもとても喜んでたんですが、やっぱりどうしてもできないって言うんです。薬学の講義のときにどっちを言っていいか判らないって言うんですよ。で、Nさんを紹介した人がね、医学のほうをやめてこっちを専門にやれって言ったら、止めるのはいいがいまさらそこまではできないって言ってましたが、あれ以来戦争になって消息がありませんがね。やっぱりお医者は駄目だと思いましたね。