昭和二十三年十二月二十八日 御講話(14) 光録(補)

 〔 質問者 〕釈迦の正義に対する弱さがインド民族をあのように弱くし、かつ仏教の偉大な教えをもってしても人類が現在の程度にしか救済できなかったのではないでしょうか。

 これはそうです。釈迦は……釈迦だけでなく、いままでの大宗教家は力がなかったのです。それは根本は勿論時期が来なかったのです。力の根本は霊と体と両方結んだものが力になるのです。力という字を見ても縦横が結んでそれが働きを起したことを表わしているのです。それがこれからの時代なのです。東西、縦横が結んで力になるのです。・というのがそれですが、いままでの観音様も仏教も卍であり、これは右進左退です。ナチスは黒にはすっかいに・で左進右退でした。ところがこの黒色やはすっかいは悪魔の働きを表わしているのです。私も金・会というのをやろうと思ったのですが、いまつけてはナチスとなにか関係ありそうに思われるといけないのでやめたのです。これからは左進右退の・になるのです。

「『御光話録』(補)(年代不詳1951頃)、岡田茂吉全集講話篇第一巻p」 昭和23年12月28日