昭和二十三年十二月二十八日 御講話(12) 光録(補)

 〔 質問者 〕キリストが十字架に上るまでの行動、心情はやはり不義への抗議と見られますが……

 キリストは宗教家ですから不義への抗議ということは当たらないですね。キリストはピラト王の命令で殺されたのですが、王は臆病で、偉い人が出て王位を奪われることを怖れて偉い人間を殺させたのです。で、キリストは殺される前の日にあれを知ったのでしょう、もし以前に知れば逃げてしまっていたはずです。『聖書』には前から知っていたように書いてありますが、あれは教祖を立派にするために後からつけ加えたものです。

「『御光話録』(補)(年代不詳1951頃)、岡田茂吉全集講話篇第一巻p」 昭和23年12月28日