昭和二十三年十二月十八日御講話(3) 光録02

〔 質問者 〕阿弥陀如来は現身を持たれたことと存じますが、文献など残っていないように思われますがなにゆえでございましょうか。

 これは残ってますよ。阿弥陀如来は法蔵菩薩といって釈迦の弟子……直弟子ではないが、なんですね、釈迦の後輩ですね。そして「自分は西方へ浄土を作るから仏になったものを寄こしてくれ」と約束して浄土を作ってから阿弥陀如来になったのです。だからそのときは現世に浄土を作ったのかもしれませんね。そこで本願寺の信者達は死ぬと浄土で阿弥陀様のそばへ行けるというので、私はよく「では死んだらインドへ行くんですね」と言ったものです。日本にも阿弥陀様の分身、出張所があります。先年、私は善光寺へ行きましたが、そのとき阿弥陀様がいて「もうじき帰るから日本にいる間はあまり悪く言わないでくれ」と言われたのでそれから私もあまり悪く言わぬようにしました。

 〔 質問者 〕観音様の文献はいかがでございましょうか?

 ありますよ、インドの補陀羅迦山上に金剛宝座をしつらえ、観自在菩薩が結跏趺坐し二十八部衆を従えて説教するとあります。

「『御光話録』二号、岡田茂吉全集講話篇第一巻」 昭和24年01月08日