昭和二十三年十二月十八日 御講話(13) 光録(補)

〔 質問者 〕神の愛について……

 神の愛は絶対愛です。人間の愛は小さいが神の愛は大きい。人間の愛の中で自分だけよければよいというのは利己愛であり、一番小さいものです。それから少し大きくなって夫婦、子供など家族愛になり、もう少し大きくなると一族一党に対する愛になるが、ふつういい人というのはこの程度で、さらにもう少し広くなると他人のためを考え、次は自分の階級だけを考える。共産主義者が下層階級だけよくしようとして中・上層階級を攻撃するのはこれであり、やはり限定された愛です。次は一国の愛で戦争犯罪者はそれです。彼らは日本だけよくなれば支那人、朝鮮人はどうなってもいいと考えるもので、戦争中の忠君も同様に限定された愛です。神の愛は人類全部、人類だけでなく、獣や虫けらまでよくしてやろうとする。従って私のは人類愛だから無限に大きい。だから目安をそこへおいてみれば、あとのことは小さくなってしまうのです。それには利己愛を次にする。自分が天国に救われたいというようなことは後まわしにすることです。他の人々を救わんとすれば、かえって自分が救われるのです。そこが難しいところで、ふつうは自分のは大きな愛だと思っている間に小さくなってしまっているのです。

「『御光話録』(補)(年代不詳1951頃)、19481218、岡田茂吉全集講話篇第一巻p」 昭和23年12月18日