昭和二十三年十一月二十八日 御講話(3) 光録(補)

〔 質問者 〕「恒産なき者は恒心なし」との格言がありますが、現在の世相においても当てはまるものでございましょうか。

 これは当てはまります。どうしても人間貧苦するとろくな考えがなくついごまかしたりする。だから生活の心配のないところまで行かねばいけない。宗教を信じるならそこまで行かねばならない。いままでの宗教は体を救えなかったのです。例えば病気で苦しんでいて感謝なんか出るはずはないんです。あれは自己を偽っているのです。……いままでの宗教でいう「さとり」とは「悟」の字を使い諦めですが、私のは「覚」であり、知るさとりです。

「『御光話録』(補)(年代不詳1951頃)、岡田茂吉全集講話篇第一巻p」 昭和23年11月28日