〔 質問者 〕前々回「救いと裁き」についてありがたいお言葉をいただきましたが重ねてお伺い申し上げます。私どもは日常しばしば他人を批評いたしますが、これも人間には僭越なことでしょうか。他人の批判により向上を期し得られるとも考えますが、この点いかがでございましょうか。
【 明主様 】批判したってかまわない、そんなに固苦しく考えなくてもいいのです。けれどもね、あの人はいいとか悪いとか決めることはいけないのです。いいとか悪いとかいうことは人間には判らないことだから。殊にこっちが明るい気持ちで言うのならいいが、悪意をもってあの人はいいとか悪いとか言うのはいけないのです。憎悪の心をもって言うのは罪になります。それから自分が悪口を言われてそれを気にかけるようではまだ駄目です。自分は天地に俯仰<ふぎよう>して愧じざる行動をとっていればそれでよい。……他の人からよく思われたいとか感謝されたいとか思うのは間違いです。人の気に入ったり愛されたりするよりも、神様の気に入り神様から愛されたいとの気持ちでするのが本当です。そうする場合、他の人々には悪くとられるかもしれません、しかしそれは気にする必要はないのです。……私も以前はさんざん人から悪口を言われたものです。大本時代にも、人々を信者にして大本の本部の亀岡へ送るとそれっきりなんとも言ってこない。でよく調べたら、亀岡へ行くと「岡田は邪神だから近寄ってはいけない」と言われるのでみんな離れてしまったのです。こんな理屈に合わぬことはないですよ。向こうはこっちが邪神だと思ったかもしれないが、こっちは向こうが邪神だと判ったので大本を離れたのです。……人から悪口を言われるのは、霊的にはこっちの罪をその人がとってくれるのです。だからむしろありがたいのです。その代わり悪口を言うほうは罪を着るのです。