昭和二十三年四月二十八日 御講話(2) 光録(補)

(井上先生『天国の福音』中の省略された原稿「恐怖時代」を朗読)

 人類は今まで薬を使ってきたが今後霊界が昼になるにつれて火素が増量し、今まで服用した薬は体外へ排除される。そのときも既存の固め療法をしていたら勿論死を免れない。薬毒の多い現代人はその時が到れば急激な浄化のため相次いで死亡し「人類は何分の一、何十分の一またはそれ以下に減ずるかもしれない」そしてその恐怖すべき時代は「一九四七年以降数年間に現出するであろう」。

【 明主様 】みんな毒でいっぱいなんだ。肉や皮膚より毒のほうが多いでしょう。でそうじゃなくてまったく多いんです。そのときに疥癬をやった者は浄化が軽くてすむ。だから疥癬はありがたいんですよ。

 〔 質問者 〕肉三膿七ですか。

【 明主様 】そのくらいなら上等ですよ。肉一毒九ですよ。昔は「膿塊人」と題して笑冠句を作ったもんです。いまのような激しい病気や形の変わった浄化が起ったとき、初めてこのお浄めの意味がわかります。私がこう言うと悪宣伝の材料になり観音会に入らぬと死んでしまうなどと言う人が出る。私が言った通り言うならいいけどオマケがついてしまう。空気が三分間なくなるという話もよく調べたら出口王仁三郎が言ったんです。そしてこっちで言ったようにしてこっちを害しようとしたんです。やっぱり邪神が憑依しているんです。ほかの宗教でもこういうことは言ってます。以前キリスト教の牧師で「天国の福音」会会長という人に会ったらその人がいわく「世の終わりとは人類が全部死んでしまって一〇〇〇年経ってからいったん死んだのがポツリポツリと生きかえる、それが復活だ」と言っていた。そのころ私は宗教のことはよく知らぬのでバカバカしくてね。またチベット学者の河口慧海を訪ねて、人間は死ぬとどうなるかと訊ねたら、宇宙の大霊に溶け込んで零<ゼロ>になってしまうと言っていました。そんな考えになると虚無思想で悪いことをするようになる。なぜなら善をしても悪をしても死んでから零になるんなら悪いことをしてもこの世の中で楽をしようという気持ちになるから。

 何年何月にどうなるという予言は外れるものだ。関西の地震もそうです。そういうことは人間に判ってはいけないんです。寿命と同じで寿命があらかじめ判ったら人はいい加減前からもうあとこれこれで死ぬんだからと言ってブラブラ遊んでしまうでしょう。地震が確実に予言されたら家を建てる人もなくなってしまう。だからそんなことを知らせるのは邪神です。正しい神はただこういうことが将来あると知らせるだけです。大本で浅野和三郎を訪ねたとき、お立替は昭和一一年にあると言ったので、もしなかったらどうするかと問うたら、私は軍人だから腹を切ると言っていた。一一年にはなにもなかったので彼は止めてしまったのです。キリストの再臨なんてのもね、「メシヤは夜盗人の来るがごとく来る」とか「栄光の雲に乗って天降る」とか書いてある。これはどっちにもとれるようにしてあるんです。

「『御光話録』(補)(年代不詳1951頃)、岡田茂吉全集講話篇第一巻p395~397」 昭和23年04月28日