龍神の救い(二)

 それから、つまり龍神も、みんな人間がなったのです。だから人間の言葉も使えるし、人間の感情、知恵、そういうものがあるわけです。そこで、その救いというものは、畜生道に落ちたものを、人間に復活させるという事は、畜生道に落ちるべき、罪穢れが溜まってそうなるのだから、光に会うと、それが消えますから、消えると、霊的に位が上がるのです。という事は、人間の位になるわけです。

 救世教の救いというものは、人間ばかりでなく、霊界が救われるのです。やっぱり霊界が根本だからして、どうしても、霊界が救われなければ、人間界は救われないのです。しかし、今までのいろんな宗教は、そういう事が出来なかったのです。人間を救う事さえ出来なかったのです。というのは、霊主体従ですから、霊が救われなければ体は救われないのです。体だけ救われて大いに苦しんでいて、表面だけの救いで、根本ではないから駄目だというわけです。(中略)

 金毛九尾の改心という事は、重大事なのです。つまり世界の人間を堕落させる、一番の親玉なのです。今度の汚職問題にしろ、金毛九尾が一番活躍したでしょう。といったところで、みんな眷族(けんぞく)ですが、眷族が何億と居るのです。これは、一番の急所を狙って、虜にしてしまうのです。そうして金を使わして賄賂をとるようにさせるのです。パンパンというのは、金毛九尾のごく下っ端の方です。だから金毛九尾が改心するという事は、つまりそういった面が、大いに良くなるわけです。

 これがやっぱり、ミロクの世が近付いたために、霊界が明るくなったためです。光が一番怖いのです。そこで、今までの世の中では、光というものが無かったからして、夜の世界だったから、いろんな好き放題の事を盛んにやったのですが、いよいよ光が出たので、どんな奴でも、改心するよりしようがないのです。今までどおりにやれなくなったのです。

 これはまだ読まないが、二、三日前に、スターリンが大分改心しかかって来たのです。スターリンの居るところが、少し明るくなったのです。彼は一番最低の地獄に居ますが、そこで″自分は今まで非常に間違った事をしたから、どうか赦してもらいたい。幾らか楽になったが、まだ苦しみがあるから、それを少しでも早く赦してもらいたい″という事を言っているのです。もう一息で改心するようになって来たのです。非常によいと思います。そうすると、共産主義というものは、近き将来ガタガタになってしまいます。この事は、スターリンが死んだ後に、必ず共産主義はだんだん萎びてしまうという事を言っておきましたが、やっぱりそのとおりに、だんだん早くなって来るわけです。

「御教え集第33号」 昭和29年4月16日

御教え集