昭和二十九年四月十二日、明主様は関西ご巡教をされて、奈良公会堂でご講話をなさいましたが、その日は明主様の行かれるところ、不思議や必ずその前に雨が降り、あとでカラッと晴れたのです。
明主様は、その日の夕食を奈良ホテルでおとりになられました。われわれもお相伴を許され、お光に浴しながら、その光栄によろこんだのでありました。
その席上、明主様は、
『きょうは、私は一日中嬉しくてたまらない。この喜びはだれにもわからないだろう。きょう雨が降ったのは、あれは龍神が降らしたのです。龍神というのは神様ですが、やはり罪のために龍神になったのです。それで五六七の御代の建設のため、神様のお手伝いをしたいのですが、龍神でいてはそれが出来ない。それには元の正しい神格にかえらなくちゃならない。そうなるには光です。光に浴するしかないのです。それできょう、私がここに来るのがわかったので、お光に浴するわけです。それは何万という龍神です。その感謝を雨で表わしたのです。私の車の前を雨が降って行くのです。その龍神の感謝の気持が私に来るので、涙が出るほど嬉しいのです。きょうの雨というのはそういうわけです』とのお言葉をいただきましたが、そのような尊いご神格を持たれたお方に、ありがたいご神縁を結んでいただいた幸せを思い、いまも深く感謝いたしております。