『理由をきいているのじゃない』

 いつか明主様から、ある所の戸をあけておくようにといわれたので、私はあけておいたんですが、だれか掃除に来てしめてしまったところへ、明主様がいらしたのです。

 早速、『戸をあけておくように言ったろう?』とおっしゃったので、私が、「さっき掃除の時にしめて……」といい終わらぬうちに、『理由をきいているんじゃない!』──ピシッと鞭のような鋭いお言葉をちょうだいしましたが、くどくど理由を述べたてて、責任を逃れようとする、私の心を見すかされてのお言葉でした。