教祖にもいろいろありますが、岡田教祖は自分を神様と言ったことは一度もありませんし、人間的にはきわめて親しめる人です。
ちょっと見ると、平凡な爺さんといった人柄で、そのため誤解されることもあったでしょうが、自分を神秘するといったことはきらいでした。
率直に言うと、教祖は人間であって神様じゃないけれど、その言っていることや行なっていることに大きな魅力をもっていました。私は新聞人として人を批判することは好きだし、口も悪い男ですが、教祖の魅力はたいしたものだと言えます。教祖になりうる資質をもっていた人だと、私は大きな声で言えます。
みんなは神秘的に見ていたようですが、そういう見方をするのは誤りで、非常に深いものをもっている人ーー超人間というならいいけれど、やたらに神秘のベールで包んでしまうのはどうかと思います。
観音様だって、普通の平凡な画家では、あんな美しく崇高な仏像は描けやしません。
そして、また、信者が何十人集まって、何を質問しても立ちどころに回答するーー快刀乱麻のあの回答の水際立ったところ、これもマネの出来ることではありません。片っぱしからだれの想像もつかない答えを出す。ごまかしようがありません。これなども人間だけの頭では出て来ません。